無謀な移民政策のリスクを浮き彫りにする大学騒動
By Editorial Board – The Washington Times – Friday, May 3, 2024
数十年にわたる象牙の塔でのマルクス主義の洗脳教育は、人種のるつぼを覆し、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の夢を悪夢に変えてしまった。もはやエリート高等教育機関は、「わが国の不協和音を兄弟愛の美しいシンフォニーに変えよう」とはしない。不和が常態化しているのだ。
年間8万9587㌦の学費が掛かるコロンビア大学の革命的な学生たちは、自分たちが抑圧されていると思い込むあまり、必要な準備もせずにキャンパスの建物を占拠しようとした。ニューヨークの治安当局によって排除される直前、特権的な立場の首謀者の一人は、食料の提供は学校運営者の責任だと主張した。
「生徒たちが餓死したり、脱水症状で死んだり、重い病気にかかったりすることを望むのか? もし答えが『ノー 』なら、必要最低限の人道支援を認めるべきだ」
学生たちは、イスラエルと死闘を繰り広げているガザ地区との連帯を示そうと必死なのだ。この騒動から私たちが得るべき教訓は、米国外の血の争いを輸入するのは賢明ではないということだ。
パレスチナの旗を振ってキャンパスの芝生を人質に取った、甘やかされて育った滑稽なほど準備不足の学生たちの集団は大したものではないが、事態はエスカレートした。逮捕者が出た後、警察は暴力的な扇動者の多くが学生ではないことを突き止めた。
国外退去処分を受けたパレスチナ人活動家サミ・アルアリアン氏は、コロンビア大学の野営地内にいる妻の写真をツイートし、ニューヨーク当局は、彼らの過去の経歴から、彼らのような部外者が扇動者になる可能性があると指摘した。
アイビーリーグの乱闘騒ぎは、政権の無謀な移民政策が続けば起こる大変動の前触れにすぎない。この国への招かれざる訪問者は、もはやわれわれの言語を学んだり、米国の価値観を取り入れたりすることを要求されない。実際、リベラル派は、最近移民してきた人々は祖国のアイデンティティーにこだわっていると主張している。
メディアはイスラエルとウクライナに夢中だが、紛争は他の地域にもあふれている。不法移民の波は、ブルキナファソ、エチオピア、エリトリア、マリ、ミャンマー、ニジェール、スーダンといった世界的な紛争地から押し寄せてくる。そして、これらの国から戦闘年齢に達した男たちがやって来ても、必ずしも民族的憎悪や恨みを捨て去るとは限らない。
下院国土安全保障委員会は2日、キューバ、ハイチ、ニカラグア、ベネズエラからの40万4千人の不法移民を国内にあふれさせるという政権の計画を確認する文書を公表した。左翼の非政府組織の好意で、全国50の空港のいずれかへの航空券が手渡された。次の無料サービスを待っているのは、米国にいる市民権を持たない160万人だ。
この野心的なプロジェクトの目的について疑念を抱かないようにするには、今年初めに不法滞在者に投票権が与えられた、ここ首都ワシントンを見れば一目瞭然だろう。非市民が地区諮問委員会の役職に選出されたのだ。
厳密には、外国人は市の選挙でしか投票できないことになっているが、緩い規則や投票箱は、大統領選への不正参加の障壁にはならない。何よりも、同市の無責任な計画は、不法居住者が他の地域に持ち込むかもしれない投票の慣行を浸透させている。
より良い選択肢は、遠く離れた国々の問題に巻き込まれることなく、すべての米国人のために自国の自由と平穏を確保することだろう。