トランプ氏、アフガン・テロ犠牲者追悼巡りハリス氏を非難

(2024年9月6日)

2024年8月26日月曜日、バージニア州アーリントン、アーリントン国立墓地の無名戦士の墓で、ニコール・ジー巡査部長を追悼する花輪を捧げた後、胸に手を当てるニコール・ジー巡査部長の妹ミスティ・フオコ(左)と共和党大統領候補ドナルド・トランプ元大統領(AP Photo/Alex Brandon)。

By Bill Barrow – Associated Press – Sunday, September 1, 2024

 共和党大統領候補、トランプ前大統領の陣営は1日、同氏をアーリントン国立墓地に招待したゴールドスター(米軍の勲章)を持つ兵士の遺族らによる声明を発表した。遺族らは声明でトランプ氏を擁護し、ハリス副大統領こそが戦死した米兵を政治利用していると主張した。

 2021年、アフガニスタンからの米軍撤退の混乱の中、自爆テロで米兵13人が犠牲になった。声明は、当時のバイデン政権の対応の責任をハリス副大統領に負わせようとするトランプ氏による長期戦の一環だ。

 ハリス氏は8月31日、トランプ氏が「政治的スタント」を仕掛け、アフガンでの戦死者が多く埋葬されている「聖地を冒涜した」と非難した。トランプ氏と爆発で亡くなった人々の遺族は、再選を目指していたバイデン大統領を非難していたのと同じように、愛する人の死はハリス氏の責任だと主張している。遺族らは、トランプ氏が戦死者をしのんでアーリントン墓地を訪れたと語っている。

 墓地内での政治的活動は禁止されているが、トランプ陣営は墓地を訪れた後、その様子を動画で公表した。

 遺族らは共同声明で、「トランプ氏は、われわれゴールドスターの遺族から、子供たちの死から3年を記念する厳粛な式典に出席するよう招待された」と述べ、「トランプ氏は子供たちの犠牲をしのぶために出席したにもかかわらず、ハリス副大統領はこの神聖な瞬間を政治的策略に悪用した」と批判した。

 ゴールドスターの遺族らは、軍の任務中に愛する人を失った人々だ。

 トランプ氏は8月26日、ニコール・ジー軍曹、ダリン・フーバー2等軍曹、ライアン・ナウス2等軍曹をしのんで花輪を捧げた。いずれも、2021年8月26日に米軍がアフガン撤退の最中、ハミド・カルザイ国際空港で起きた爆発で13人の米軍人と100人以上のアフガン人が死亡した時に命を落とした。

 トランプ氏は、SNSを通じて遺族の声明に謝意を述べ、「私に支持を求めてくれてありがとう…そして写真を撮ってほしいというのは私の要求ではなく、あなたの要求だった」と投稿した。

 週末の間中、トランプ氏はSNSで、声明に署名した親族らが証言する映像を配信した。

 ジー氏の義母であるクリスティ・シャンブリンさんは90秒のメッセージで、トランプ氏とその側近はアーリントン墓地に集まった遺族に「敬意を示し」、そして「慰め」を与えたと述べた。そしてシャンブリンさんは、ハリス氏に対して直接語りかけた。

 シャンブリンさんは「電話を折り返さず、私の義理の娘の死を成功と呼ぶ理由を説明してくれないのはなぜか」と述べ、「愛する人の死を悼む日を、なぜ彼らだけでなく私たち自身を貶めるために使うのか」と疑問を投げかけた。

 バイデン氏とジル・バイデン夫人は2021年、ドーバー空軍基地に赴き、軍人の遺骨が米本土に帰還する式典に出席した。バイデン夫妻はドーバーで遺族と個人的に面会した。式典には、オースティン国防長官やミリー統合参謀本部議長(当時)、ブリンケン国務長官など、政権中枢の側近数人がバイデン夫妻とともに参列した。

 シャンブリンさんは、7月の共和党全国大会でもトランプ氏支持の演説を行った遺族のうちの1人だった。遺族らは、トランプ陣営の副大統領候補であるバンス上院議員(オハイオ州)と共にメディアとの電話会議に参加した。

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