「女子スポーツを守れ」シャツ禁止で高校生が提訴
By Valerie Richardson – The Washington Times – Tuesday, November 26, 2024
2人の女子高生陸上選手が、「セーブ・ガールズ・スポーツ(女子スポーツを守れ)」と書かれたTシャツの着用を禁止されたとして高校を提訴した。学校側は、その「敵対的な」メッセージがナチスのかぎ十字と同等だと指摘していた。
この訴訟は、カリフォルニア州リバーサイドのマーティン・ルーサー・キング高校のスピーチコード(言論、服装などへの規制)の無効化を求めるもので、同州中央地区連邦地方裁判所に先週提出された。このスピーチコードでは「特定の保護対象グループに基づいて、敵対的または威圧的な環境を作り出す可能性がある」メッセージを含む服装を禁じている。
また、訴訟ではリバーサイド統一学区(RUSD)が「女子の競技における平等な待遇、利益、機会を提供しておらず、タイトル9(性別による差別を禁じる連邦法)に違反している」と宣言するよう裁判所に求めている。
16歳のテイラー・スターリングさんと15歳のケイトリン・スレイビンさんは、10月26日のクロスカントリー大会でこのシャツを着用した。テイラーさんは、女子チームの主力メンバー7人の座を、男性として生まれ女性としての性自認を持つ選手に奪われたことから、このTシャツを着るようになった。
また、競技では両親や祖父母を含む約20人が同じ紺色のシャツを着用した。
だが、11月1日の練習でこのTシャツを着用した際、コーチから「シャツを裏返すか着替えるように」と言われ、メッセージが「ユダヤ人学生の前で鉤十字のシャツを着るようなものだ」と警告された。
保護者から苦情が寄せられると校長は「このシャツは、チーム中の1人の選手にとって敵対的な環境を作り出す」とし、再びかぎ十字との比較を持ち出した。
2人の女子学生は、敵意を持ったり特定の生徒を標的にしたりしたわけではないと主張している。
ケイトリンさんはFOXニュースのインタビューで、「嫌がらせをする意図は全くありませんでした。誰も攻撃したいわけではなく、私たちはただ自分たちが信じていることを伝えたいだけです。生物学的な男性が女性と競技するべきではないと考えているだけです」と語った。
2人とその家族を代表するのは、カリフォルニアを拠点とする「アドバカッツ・フォー・フェイス・アンド・フリーダム(信仰と自由の擁護者)」で、この団体は女子選手を排除し、男性として生まれの選手のために場所を作るような政策に挑む2人を称賛した。
この団体は声明で、「この訴訟は、学校の服装規定の選択的適用に異議を唱えるだけでなく、女子スポーツに公平性と誠実さを取り戻す裁判所の判決を求めるものだ。これは2人の若いアスリートを超えた問題であり、自由な言論、公平な競技、そして女子が生物学的な違いを無視するイデオロギーに押しやられることなく平等に競える基本的権利のための立場を表している」と述べた。
学区側は、この問題についてほとんど選択の余地がないとし、カリフォルニア州法とカリフォルニア州高校体育連盟の規定により、性別の記録にかかわらず性自認に基づいて競技に参加する権利を学生に認める義務があるとしている。
学区は声明で、「RUSDは、カリフォルニア州法に従う義務があることを忘れてはならない。この法律は学生が『記録上の性別に関係なく、性自認に基づいて、性別で区分された学校のプログラムや活動(運動部や競技会を含む)に参加することを許可される』ことを求めている」と述べた。