ディズニー、子供アニメからトランスジェンダーのキャラクターを削除 保守派は勝利宣言
By Valerie Richardson – The Washington Times – Thursday, December 19, 2024
ディズニーは、子供向け番組でLGBTQのテーマやキャラクターを長年、採用してきたが、子供に対する親としての権限を損ねる懸念があるとして、間もなく公開されるアニメシリーズからトランスジェンダーのストーリーを削除した。
ピクサー・アニメーション・スタジオが2月9日にストリーミングサービス「Disney+」でリリースを予定している、中学校の男女共学のソフトボールチームを描いたシリーズ「ウィン・オア・ルーズ(Win or Lose)」にトランスジェンダーを登場させないことを決めた。
ディズニーはハリウッド・リポーターに寄せた声明で、「低年齢層向けのアニメコンテンツに関しては、多くの親が子供たちと特定のテーマについて、それぞれの言葉で、適切なタイミングで話し合うことを望んでいると考えている」ことを明らかにした。
この決定は、ディズニーにとって大転換を意味する。2022年にフロリダ州で小学校3年生を対象に性的指向や性自認を教えることを禁止する法律が制定された際、その反対闘争の先頭に立ったものの、敗北したことがその一因だ。
トランスジェンダー擁護派は、このキャラクターを女の子としての性自認を持つ男の子ではなく女の子に変更するディズニーの決定に失望を表明、保守派はディズニーでの
「ウォークネス(差別などに敏感であること)」との戦いでの勝利として、この転換を歓迎した。
保守系ニュースサイト「アウトキック」の創設者クレイ・トラビス氏は、「Don’t Say
Gay(ゲイと言ってはいけない)」法案と批判された2022年のこの法案をめぐってディズニーと対決したフロリダ州のロン・デサンティス知事にとって、この決定は「完全な勝利」だと称賛した。
「ウォークなディズニーは屈服し、アニメシリーズからトランスジェンダーのキャラクターを削除し、親たちが『それぞれの言葉で、適切なタイミングで特定のテーマについて議論することを望んでいる』ことを認めると言った。大勝利だ」
保守的な映画評論家のクリスチャン・トト氏は、自身のポッドキャスト「ハリウッド・イン・トト(Hollywood in
Toto)」で18日に、「ディズニーはついに、ウォークであることとその結果についてのメッセージを理解したようだ」と語った。
トト氏によると、ディズニーのボブ・アイガーCEOは昨年、パートナーにキスをするレズビアンのキャラクターが登場する2022年のピクサー映画「ライトイヤー」で非難を浴びた後、この文化戦争について「騒ぎを静めたい」と語っていたという。
ディズニーは、主要作品が不振に終わった2023年以降、「インサイド・アウト2」のような、左翼的な政治的メッセージがないことで注目された大作で今年盛り返した。
トト氏は、あるリーク情報によれば、インサイド・アウト2は「より進歩的な作品になるはずだった。そのストーリーにはもっとイデオロギーが盛り込まれていた」。
「しかし、その計画は頓挫した。最終的にその決定は取り下げられ、映画は大成功を収めた。その『原因と効果』はご覧の通りだ」
ウィン・オア・ルーズのキャラクターの声を担当するシャネル・スチュワートさんは、16日にディズニーの決定を知り、「とても落胆 」したという。
若者の声優を担当し、男性だが、女性を自認しているシャネルさんはオンラインメディア「デッドライン(Deadline)」に、「台本を手にした瞬間から、他のトランスジェンダーの若者に力を与えるために自分の経験を分かち合えることにわくわくしていた。これはとても重要なやり取りになると思った。トランスジェンダーの話は重要であり、聞く価値がある」と話した。
シャネルさんの母親キーシャ・スチュワートさんは、「驚いた。私の娘はトランスジェンダーであり、それが彼女の人生だからだ。その事実を隠さないことがとても重要だと感じている」と述べている。
シャネルさんは、このキャラクターはまだシリーズに登場し、「(生まれ持った性と性自認が一致する)シスの女の子、ストレートのシスの女の子になっただけだ」と付け加えた。
LGBTQの専門誌「アドバキット(The Advocate)」は、「同性愛者のコミュニティーは長い間ディズニーを愛してきたが、これほど多くの反LGBTQ+法案(アドバキットが報じたように、その多くはトランスジェンダーの若者を対象としたものである)が全米で急増している今、LGBTQ+のストーリーが抹殺されることへの懸念が高まっている」と主張した。
優勝決定戦までの1週間を描いた全8話のアニメシリーズで、ウィル・フォルテさんがコーチのダンの声を演じている。