石油業界、公有地の使用許可凍結で政権を提訴
By Valerie Richardson – The Washington Times – Monday, August 16, 2021
バイデン政権は16日、石油・天然ガス採掘のための公有地の使用許可を再開すると発表した。その一方で政権は、使用許可の停止は連邦法に違反するという裁判所の判決を不服として、控訴している。
内務省の発表は、米石油協会(API)をはじめとする主要なエネルギー業界団体が、「前例のない」使用許可停止を不服として提訴したことを受けたもの。
バイデン大統領が1月27日に大統領令を発令して以来、掘削の競売は一度も行われておらず、ルイジアナ州西部地区連邦地裁に提起された訴訟では、この空白期間は連邦法に違反していると説明されている。
API社の上級副社長兼最高法務責任者であるポール・アフォンソ氏は、「法律には、政府は使用許可の競売を行い、重要な政策変更の際には正当な理由を示さなければならないと明示されている。連邦政府が競売を一時停止してから8カ月がたつが、これらの要件は満たされておらず、米国の天然ガス・石油生産者は不安を持ち続けている」と述べた。
この訴訟にはAPIの他に、米独立石油協会、南東石油ガス協会、西部州石油協会、およびモンタナ州、オクラホマ州、ノースダコタ州、ユタ州の業界団体など11のエネルギー団体が加わっている。
バイデン氏の命令は、気候変動対策として2050年までに排出量を事実上ゼロにするという野心的な取り組みの一環であり、「連邦政府の石油・ガス許可の包括的な見直しと再検討が完了するまで」石油・ガス採掘への公有地の使用許可を一時停止するよう政府に命じている。
しかし、議員や業界関係者は、この長期にわたる遅延に不満を募らせている。
ハーランド内務長官は、13州による提訴を受けてルイジアナ州の連邦判事が6月15日に「一時停止」を阻止する仮処分を下した後も、見直しがいつ完了するかに関する質問をほぼ無視してきた。
6月23日に行われた下院天然資源委員会の公聴会で、ハーランド氏は、裁判所の判決が出たにもかかわらず、連邦政府が新たな公有地の使用許可の競売を連邦官報に掲載していない理由について質問を受けた。
ハーランド氏は委員会に対し、「裁判所の判決に従うつもりであり、その判決は現在、事務局、政府、司法省によって検討されている」と述べた。さらに「従来の使用許可による生産は継続している」と強調した。
ルイジアナ州選出のギャレット・グレイブス下院議員(共和)は、一時停止に関して何か変わったかと質問、「裁判官は、そんなことはできない、違法だと言っていた」と述べた。
グレイブス氏は6月23日、包括的見直しは「初夏」に発表されると言い、7月22日には「すぐに」出ると言っていた。しかし、「レーバーデー(労働者の日)」が近づき、一時停止が無期限停止のように見えてきたという非難が出てきている。