ペロシ議長下の「有害」な環境に両党から不満
By Haris Alic – The Washington Times – Wednesday, November 24, 2021
連邦議会議員らは、休暇シーズンを迎えているが、ナンシー・ペロシ議長のもとの下院の環境が「有害」になっていると主張し、不満を募らせている。
民主、共和両党の議員二十数人がCNNに語ったところによると、ここ数年、議会の「礼節」が失われ、両極化が進んでいるという。そのため、ペロシ氏(民主、カリフォルニア州)が率いる下院は、一部の議員にとって耐え難いものとなっている。
ステファニー・マーフィー議員(民主、フロリダ州)はCNNに「『有害』という言葉がぴったりだ。共和党と民主党の対立だけでなく、民主党同士の対立もたくさんあると思う。議員らが激しく攻撃し合う場は、健全な立法環境とはいえない」と語った
共和党のケビン・マッカーシー院内総務は、このような状況はペロシ氏の議長としての強引な戦術の直接的な結果だと主張した。
「みなのためのルールであって、誰か1人ためのルールではない。全体の中の一部ということだ」
1月6日に起きた議会議事堂での暴動の余波や、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政治的な不協和音が大きくなっている。
ペロシ氏は、新型コロナの脅威を利用して代理投票を推進し、議員の出席率を低下させた。共和党議員によると、代理投票は乱用されることが多く、資金調達や選挙運動のために審議を参加しない議員もいるという。
「共和党が過半数を占めるようになれば、全員出席するようにする」とマッカーシー氏は語った。
一方、1月6日の暴動は、民主党と共和党の間の緊張関係を悪化させた。
下院民主党は今月初め、ポール・ゴザール議員(共和、アリゾナ州)がソーシャルメディアで動画を公開したことに対し、問責決議を行った。ゴザール議員はこの動画で、アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(民主、ニューヨーク州)やバイデン大統領を攻撃した。
ほとんどの共和党議員は、この動画が趣味の悪いものであることを認めたが、民主党下院議員は、物理的な暴力の脅威に相当すると主張した。そのため、ゴザール氏を問責するだけでなく、すべての委員会から排除することを選択した。
問責決議を主導したペロシ氏は、「これは、私たちが選んだ議員を危険にさらし、下院制度を侮辱するものだ。これは、職場でのハラスメントと女性に対する暴力の問題だ」と述べた
共和党議員らは、ゴザール氏に対する対応は、民主党が2022年に多数派を失った場合、同様の状況を招く可能性があるとしている。
共和党のジョン・カトコ下院議員(ニューヨーク州)は、「来年、われわれが下院を掌握した場合、民主党にも同じことが起こる可能性がある」と述べた。
険悪な環境のもと、再選を目指すべきかどうか、疑問に思っている下院議員もいる。