全米科学財団、AI検閲ツールに数百万ドル拠出
By Susan Ferrechio – The Washington Times – Tuesday, February 6, 2024
全米科学財団(NSF)は、IT大手が「オンラインでの誤情報に対抗」し、「最先端の誤情報研究を推進する」ために利用できる人工知能(AI)を搭載した検閲ツールの開発に数百万㌦の税金を費やしていた。
下院の司法委員会と「政府の武器化に関する特別委員会」の調査官は、人間よりもはるかに迅速かつ大規模に情報を検閲できるAIツールの開発に、三つの大学とソフトウエア会社への1300万㌦を含む約4000万㌦をNSFが提供したと述べた。
例えばミシガン大学は、IT大手がソーシャルメディア上の「検閲業務」を外部に任せるのにAIがどのように役立つかを研究するために、NSFから75万㌦を提供された。同大学の研究者らはこれを「誤った情報への私たちの対応に対する批判をやめさせ、反発を招くことなく取り組む」ことができるようにするツールとして宣伝している。
両委員会の議員らが6日に発表した中間スタッフ報告で調査官は、NSFがその行動が検閲に相当することを明確に理解していたという証拠があるにもかかわらず、プロジェクトを「推し進めた」と述べた。
議員らによると、NSF職員はメディアに見つからないように行動したり、ソーシャルメディア検閲ツールの開発資金について執筆または調査をした保守的な報道機関や法学者のジョナサン・ターリー氏をブラックリストに載せることで、否定的な調査を妨害したりしようとしたという。
NSF職員は、嫌いな報道機関からの要求に対し、意図的に動画を削除し、このプログラムの資金に関する公開情報を隠した。NSF職員はまた、彼らが否定的と判断した報道を行ったメディアからの要求を拒否した。
2023年2月2日、AI検閲ツールプログラムに参加した六つの大学職員への電子メールで、NSFのスタッフディレクターのマイケル・ポズマンティエ氏は「プロジェクトを否定的な観点で捉えようとしているグループ」について警告した。
彼は各大学に、「(NSFは)私たちのプログラムやあなたのプロジェクトを攻撃することに関心がある人々からの要求には応じていない。あなたもそれを無視するのが最善だ」と各大学に伝えた。
NSFが敬遠したメディアには、このプロジェクトについて書いた保守的なオンラインニュースサイトであるザ・デイリー・コーラーとジャスト・ザ・ニュースが含まれていた。
中間報告の発表は、バイデン政権がアマゾンに新型コロナワクチンに関する書籍を検閲するよう圧力をかけたという新たな暴露に続くもので、数カ月前には、ホワイトハウス当局が、政権に批判的な投稿の削除やユーザーの排除のためにツイッター、フェイスブック、ユーチューブなどのサイトに圧力をかけており、連邦政府として対応すると威嚇したことすらあることが裁判所の文書から明らかになっている。
下院の調査官は、AIが可能な検閲の規模と速度を考えれば、NSFのプロジェクトはいっそう危険となる可能性があると語る。
下院調査官は中間報告書に「AI主導のツールは、最大の『偽情報』官僚研究者チームをはるかに凌ぐ規模でオンラインスピーチを監視できる」と書いた。
「NSFが資金提供するプロジェクトは、何百万人もの米国人の憲法修正第1条の基本的な権利を著しく妨げ、その犠牲者にとって瞬間的でほとんど見えない方法でこれを実行する可能性のある検閲体制の構築を支援する恐れがある」