議会予算局、1.9兆ドルのコロナ救済法案は2022年メディケア予算カットに繋がると警告
By David Sherfinski – The Washington Times – Friday, February 26, 2021
米議会予算局(CBO)は25日、下院民主党による1.9兆ドルのコロナウイルス救済法案は、議会が連邦政府の赤字を抑制することを目的とした2010年の法律を適用除外しない限り、メディケアなどのプログラムの大幅な削減を招くと述べた。
議員たちは、実施される可能性が低い歳出削減に関するこうした報告を予想していた。
10年の法律の下、ホワイトハウス予算局は、新たな法律により予想される連邦赤字の増加を相殺するため、「歳出自動削減」について特定する必要がある。
CBOは、行政管理予算局(OMB)が、他に予算の相殺や撤回がなければ、22年度に義務的経費を3810億ドル削減する命令を発行する必要があると予測した。
これは、メディケアについては360億ドルの削減が必要となる。10年の法律は、メディケア支出の削減を制限し、社会保障を含む他のさまざまなプログラムの削減は免除している。
CBOディレクターのフィリップス・ワゲル氏はカリフォルニア州選出のケビン・マッカーシー共和党下院院内総務に宛てた書簡で、メディケイドやフードスタンプを含む非常に多くのプログラムが歳出削減から免除されているため、OMBはそれらを完全に実行できないだろうと述べた。
議員はペイ・アズ・ユー・ゴー法(PAYGO)を適用除外することができるが、現在の民主・共和の議席数が50対50の上院で、60人の賛成が必要となる。
議会は17年、通過する必要がある支出法案にPAYGOの適用除外を追加した。そうしなければ、共和党による減税法によって、歳出削減を実施することになっていた。
議会はまた、法案を緊急支出として指定することによってPAYGOを回避することができる。この方法は、昨年のコロナウイルス救済法に対して複数回用いられた。
民主党は今週、歳出削減を回避できると予測した。
ミシガン州選出のダン・キルディー議員(民主党)は「この法案はメディケアを削減しない。われわれは、法案がPAYGOから免除されると確信している」と述べた。
ミズーリ州選出で下院予算委員会で共和党トップのジェイソン・スミス議員は、民主党は交渉プロセスからGOPを排除することによって自業自得の状況を招いたと述べた。
スミス氏は委員会の審議で、「高齢者から取り上げ、彼らの生活をより困難にするのはあなた方(民主党)であり、米国民はそれが分かるだろう。それゆえ、2年後には共和党が過半数を獲得する」と述べた。