バイデン、5月1日のアフガニスタン撤退は「タフ」と発言

(2021年3月27日)

Security personnel inspect the site of a bomb attack in Kabul, Afghanistan, Monday, March 15, 2021. (AP Photo/Rahmat Gul)

By Ben Wolfgang and David Sherfinski – The Washington Times – Wednesday, March 17, 2021

 バイデン米大統領は17日、アフガニスタンに駐留する米軍が5月1日の撤退期限後も引き続き留まることをこれまでで最も明確に示唆した上で、トランプ前大統領が反政府武装勢力タリバンとの杜撰な合意を結び、永続的な政治的解決への道筋をつけることに失敗したとして非難した。

 バイデン氏の率直な発言は、今後のアフガニスタン政策についての考えを最初に垣間見せたものであり、決定的な瞬間を迎える中でなされた。暴力行為はアフガニスタン全体で驚くほど高い水準で続いており、米高官は、米国が支援するアフガニスタン政府が、20年間におよぶイスラム教徒の反乱を単独で打ち負かす見込みはまだほとんどないと警告している。

 米国とタリバン、アフガニスタン政府、他の利害関係国の主要な当局者が、行き詰まった和平プロセスを救うための最後の取り組みのため、18日にロシアで会合する。バイデン氏は17日、その会合に先立って期待値を下げているようであり、最良のシナリオでさえ、米国の完全撤退の5月1日の期限を満たすことは非常に難しいと示唆した。

 バイデン氏は17日、ABCの「グッドモーニング・アメリカ」で放映されたインタビューで、「あり得なくはないが、難しい」と表明。「前大統領が結んだ合意はしっかりと交渉されたものではないのが事実だ。だから、われわれは同盟国や政府と協議しており、今後の判断については検討中だ」と語った。

 バイデン氏はまた、トランプ前大統領と当時の国防総省高官が政権移行チームに協力せず、就任式前にアフガニスタン戦略を完全に策定することを困難にしたと述べた。

 「たとえば、ワクチンの不足状況がどれほど悪いか分からなかった。情報にアクセスできなかったからだ」とバイデン氏は述べ、「それはアフガニスタンに関しても問題の一つとなっている」と語った。

 アフガニスタン政府を含んでいない2020年2月の米国とタリバンの和平合意は、残る2万5千の米軍を5月1日までに撤退させるとした。これと引き換えに、タリバンは暴力行為の大幅な抑制、アフガン政府との権力共有に向けた直接交渉への従事、アルカエダのような外部のテロ組織と決別し、アフガンが過激組織の本拠地として使用されることを決して許さないことに合意した。

 アルカイダは、タリバンが最後にアフガンを支配したときに、アフガニ内の聖域からの9・11の当時多発テロを計画したことで有名だ。

 ほとんどすべての軍関係者と国際監視員がタリバンは合意内容を完全に履行していないとしているにもかかわらず、米国は過去1年間、アフガニスタンにおける米軍の存在を着実に減らしてきた。しかしタリバンは、米国が合意に従ってスケジュール通り軍を削減するよう主張した。

 米軍と連合軍はもはや標的にされていないが、暴力は依然としてアフガニスタンの大部分を支配している。先週末、ヘラート州西部における自動車爆弾攻撃で少なくとも8人が死亡し、47人が負傷した。国連当局は、この事件は民間人を標的とした一連の「警戒すべき」攻撃の最新のものであると述べた。

 16日にはバグラーン州の小型バスが銃撃を受け、2人が死亡、6人が負傷した。タリバンは攻撃への関与を否定した。近年一連の残虐な暴力行為で非難を受けるイスラム国のテロ組織も、関与を主張しなかった。

 米政府高官たちは、米軍やNATOと同盟国による約1万1千人の軍隊が一気に撤退した場合に、暴力行為が悪化の一途をたどることを恐れている。20年間におよぶ米軍のプレゼンスとアフガニスタン軍への後方支援にもかかわらず、タリバンは2001年9月に同時多発テロの準備が行われた時と同程度の領土を支配している。

 高官は、米国の支援がなければ、国が崩壊する可能性があると述べた。

 アフガニスタンは「国の存続のために戦っているかもしれない」と国防総省のアフガニスタン復興特別検査官であるジョン・ソプコ氏は今週の公聴会で語った。

 同氏の証言は、アフガニスタンとその今後に暗い展望を示す新しい監視報告の発表と共に出た。

 今週のモスクワでの会合は、おそらく米国と他の政府がアフガニスタン和平プロセスを救うための最後の、最良の機会を提供する。タリバンとアフガニスタン政府はカタールで定期的な交渉を開催したが、これまでのところ、永続的な停戦を作り出せていない。

 米国、ロシア、タリバン、アフガン政府に加えて、中国、インド、イランの代表も今週の会議に参加する。

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