移民を北部に移送か、バイデン政権「すべての選択肢はテーブルの上」

(2021年3月31日)

In this March 1, 2021, photo, Homeland Security Secretary Alejandro Mayorkas speaks during a press briefing at the White House in Washington. (AP Photo/Andrew Harnik)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Sunday, March 21, 2021

 アレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官は21日、メキシコと中米からの移民の急増に対処するため、北部国境に移送する計画は今のところないが、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べた。

 マヨルカス氏はCNNの「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で「今のところそのような計画はない。しかし、すべての選択肢について検討し、責務を果たすことが私たちの仕事だ。法律に則って責任を果たすとともに、人道的な価値観と原則を守ってこれらの選択肢を実行している」と述べた。

 この発言は、ワシントン・ポスト紙の19日の報道を受けたもの。ポスト紙は、大量の移民が押し寄せ、対処できなくなる可能性があるとして、税関・国境警備局(CBP)が、飛行機を使って、カナダ国境の施設に移民を移送するよう要請したと報じた。

 CNNの司会者ダナ・バッシュ氏が、トランプ政権は国境の施設を報道陣に開放したと指摘し、取材を認めるよう求めた。マヨルカス氏は、いつ報道陣が国境を取材できるようになるのかを明確にせず、新型コロナウイルスの感染拡大と「満員の」収容施設について言及した。

 「今は感染拡大のただなかにいる。国境警備施設は満員、警備活動をし、子供の面倒を見ることに専念し、同時に、安全が確保できるようになれば、これらの国境警備施設への立ち入りを認められるよう取り組んでいる」

 移民が国境に押し寄せるようになったのはバイデン政権のせいだと非難されているが、マヨルカス氏は依然、状況が切迫しているのはトランプ前大統領のせいだと主張している。

 「前政権でシステム全体が破壊されており、時間がかかるし、難しい。共和、民主両党の政権で築いたシステムがトランプ政権の間に破壊された。以前よりも困難なのはそのせいだ」

 バイデン政権は、施設が整うまで待つべきだったかとの質問にマヨルカス氏は、親が伴わない未成年者の面倒を見ながら、「トランプ政権が破壊した秩序あるシステムを再建」するという二つのことを「並行して進めている」と述べた。

 国境警備当局は「秩序あるシステムができて、長旅をし、命の危険を冒さなくても米国の法の下で正当な申請ができるようになる」まで、家族と単独の成人は受け入れないとマヨルカス氏は断言した。

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