石油大手、厳しい環境規制回避へ、炭素税を受け入れ

(2021年4月8日)

A Tesoro Corp. refinery, including a gas flare flame that is part of normal plant operations, in Anacortes, Wash. (AP Photo/Ted S. Warren, File)

By Haris Alic – The Washington Times – Wednesday, March 24, 2021

 気候変動をめぐる駆け引きの中で、炭素税推進への新たな動きが、予想外のところから出てきている。「ビッグオイル(石油大手)」だ。

 これは、バイデン大統領と民主党主導の議会が進める規制強化を回避するための、石油・天然ガス企業による戦略的活動だ。

 炭素税は、気候変動につながる主要温暖化ガスである二酸化炭素を排出する物品・サービス、産業に追加として課せられる。これまでのカーボンプライシング(炭素への価格付け)の提案は、広範囲で全消費者に影響を及ぼすものと、石炭・石油のような一定の産業だけが影響を受ける狭い範囲を対象としたものがある。

 共和党の元国務長官であるジェームズ・ベーカー、ジョージ・シュルツ両氏が作成した「保守的な」炭素税案は、石油・天然ガス精製所、「つまり、化石燃料が経済に入っていく最初の段階」に絞られている。

 炭素税はその影響と複雑さのために、環境保護勢力以外の支持を得られてこなかった。しかし、状況は変わっているようだ。

 バイデン氏が2020年に大統領選に勝利して以降、米国の有力なエネルギー団体、企業は、態度を軟化させている。

 米石油協会(API)は今月、炭素税を承認するかどうかの検討を開始した。APIには、エクソン・モービル、シェブロンなど600以上の石油・ガス企業が加盟しており、何らかの形のカーボンプライシングを受け入れるもようだ。

 これは、今週、石油・ガス企業の幹部らがホワイトハウスでバイデン氏の国内気候担当アドバイザーと面会した際に明らかになった。会合の後、幹部らは政権を支持し、「気候変動の原因となるガスの排出を今よりも高コストにする」ことを受け入れると約束した。

 石油・ガス部門内の情報筋がワシントン・タイムズに明らかにしたところによると、APIなどの団体は、広範囲の炭素排出への課税を受け入れたくないのだろうと説明した。業界全体としては、「カーボンプライシングへの市場ベースでの取り組みがどのようなものであるべきか」を決める方法を模索している。

 「業界内の多くが、議会でのこれらの極左の提案は、産業を抹殺するためのものだと考えている。これを最も合理的な方法で実行するための別の方法を提示することが重要だと考えている」

 巨大組織の中でも同様の変化が起きている。米商業会議所は1月、気候変動への「市場ベース」の解決策を受け入れる意向を示した。会議所はその際、炭素税がこの基準に適合するかどうかは、どのように設計され、実施されるかにかかっていることを明確にした。

 PAIも商業会議所も、取材には応じなかった。

 保守系シンクタンク、競争的企業研究所(CEI)エネルギー・環境センターのマイロン・エーベル所長は、カーボンプライシング受け入れへと変化したのは、企業が「その方が有利になる」と考えたからだと指摘した。エーベル氏によると、このような動きは、バイデン政権が発足するずっと前に始まっていた。

 エーベル氏はワシントン・タイムズに、「石油大手の大部分は、大分前から炭素税を支持してきた。まずは欧州企業からだった。もちろん、そのために全力でロビー活動をしてはいない。しかし、全体的に、天然ガスよりも石炭に不利になる提案を行っている。天然ガスの方が、炭素集約的でないからだ」と述べた。

 イーベル氏によると、同様の計画が「石油大手への戦争を緩和する」ために進められている。

 「石油・エネルギー企業は、(炭素)税があれば、第一の標的とされることはなくなるはずだと考えているようだ。石油企業の利益にとって、炭素税より、連邦レベルでのこれらの規制攻撃の方がはるかに有害だ」

 イーベル氏は「この税は、消費者に転嫁しやすい」と指摘した。

 エネルギー産業の一部の部門で炭素税の受け入れが進んだのは、バイデン氏が「政府挙げて」気候変動に取り組むことを約束したからだ。

 その約束の一環としてバイデン氏は、「パリ協定」に復帰し、2050年までの炭素排出実質ゼロの達成を誓った。その目標を達成するために政権は、連邦政府の規制当局を全力で動員することを明らかにしている。

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