コロナ流行で住宅地にネズミ出没

(2021年4月23日)

Photo by: Thomas V. Myers The number of complaints about rodents increased 30% last year during the pandemic when restaurants closed for indoor dining, and residents ate at home and threw away containers, the District’s top rat contol expert says. (Photo courtesy of Tom Myers of the National Pest Control Association)

By Emily Zantow – The Washington Times – Wednesday, April 21, 2021

 

 ネズミは人に依存し生きている。

 

 これは事実だ。

 

 人が住んでいる所に住み、人が食べるものを食べる。

 

 そのため、ワシントンのネズミ駆除の責任者は、昨年、新型コロナウイルスの流行による企業、店舗が閉鎖されたにもかかわらず、有害生物が前年比で約30%増加したという苦情に驚いていない。

市の責任者ジェラルド・ブラウン氏はワシントン・タイムズに、「大変な事態だが、予測不能だ。レストランが閉まっているので、この地域のネズミは、えさを求めて住宅地に移動し始めている。人々は家にいて、ウーバーイーツやグラブハブを使い、ごみ箱の中のごみが増えた」と述べた。

 地域の諮問委員ティファニー・ジョンソン氏は、7800件以上の苦情の過半数が4区からのものだったと述べた。

「これは基本的には、ごみを適切に処分しない人がいることが原因。公共のごみ箱を私的に使ったり、きちんと袋に入れられていない」

 

 4区のジャニーズ・ルイスジョージ市議会議員(民主)はワシントン・タイムズに、アパートでごみがあふれていることが問題を悪化させていると指摘した。

 

 ルイスジョージ氏は電子メールで「4区のアパートの建物の多くは、住民が必要とするだけの十分な数のごみ箱がなかったり、小さ過ぎたりしている。特に今は、家で過ごす時間が長く、そのためごみも増えている」と指摘した。ネズミ駆除の専門家ジム・フレデリックス氏は、ワシントンは、昨年ネズミの増加が報告された都市の縮図のように見え、ニューヨーク市、ボストン、ニューオーリンズなどでねずみの増加が報告されたと指摘した。全米有害生物駆除協会の昆虫学者フレデリックス氏は、ネズミは構造物や電線をかじって巨額の損失を招き、火災を起こすこともあると述べた。

 

 ネズミが、至るところに危険な有害生物をまき散らしていることも報告されている。

 

 フレデリックス氏は電子メールで「食物への被害だけでなく、200種の病原菌、35種の病気を人に移し、アレルギーやぜんそくの症状を引き起こすこともある」と指摘した。

 

 疾病対策センター(CDC)は先月、「動物が新型コロナウイルスを拡散させるリスクは小さいと考えられる」と発表した。

 

 市は、何十年も前からネズミと戦ってきた。議会は1968年に「ネズミ戦争」を宣言した。当時、市の半分にネズミが生息していたとみられている。150以上のネズミ駆除業者が、ドブネズミ駆除に乗り出した。このネズミはふわふわの茶色の毛を持ち、成長すると体長24㌢ほどにもなる。

 

 市の小規模・地方企業開発局が2016年、企業に35万㌦の補助金を提供し、ごみ圧縮機をリースした。ネズミが残飯をあさるのを難しくするためだ。

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