FDA、メントールたばこ禁止へ
By Tom Howell Jr. – The Washington Times – Thursday, April 29, 2021
バイデン政権は29日、メントールたばこ、風味付きたばこ禁止の措置を取ることを決めた。
禁煙団体は以前から、これらのたばこが少数派住民にとって有害であり、黒人喫煙者が違法売買にかかわり、不当に起訴される懸念が高まると主張しており、決定を歓迎している。
ベセラ厚生長官は、禁止に取り組む食品医薬品局(FDA)の決定は「社会から取り残された人々」を支援するのに役立ち、喫煙全体の削減にもつながると述べた。
「たばこ関連の死亡、病気を過去のものにしなければならない。公衆衛生に関するこれらの措置は命を救う。メントールたばこ、風味付きたばこを禁止することで、たばこ製品の魅力が減り、健康の公平性が強化される。そればかりか、効果的で、科学に基づいた取り組みであり、時間とともに、子供が次世代のスモーカーになる循環を絶ち、長期的に健康格差の排除へとつながる」
禁止措置により、製品「ニューポート」が影響を受けるR・J・レイノルズは、メントールたばこをメントールでないたばこと区別し規制する科学的根拠はないと主張した。
「レイノルズは、どんな規制案も審査し、確かな、科学に基づく証拠を提出することで、いかなる協議、ルール作成プロセスにも参加する。メントールとノンメントールたばこの間に健康リスクの差異があることを示す科学的証拠はなく、メントールたばこが、喫煙の開始、依存、中止に悪影響を及ぼすという証拠も示されていない」
「クール」を生産するITGブランズは、FDAの決定に「失望しているが、予想していなかったわけではない」と表明した。
インペリアル・ブランズの一部門のITGブランズは「FDAが、法に従い、政治的圧力より健全な政策、科学を重視することを望む」と発表した。
連邦政府のデータでは、2019年に米国の人口の14%が喫煙し、喫煙が依然、予防可能な病気、障害、死亡の主要原因になっている。
喫煙率は黒人と白人でほぼ同じだが、黒人の方が禁煙の可能性は低い。これは、カウンセリングや治療など禁煙プログラムの利用が少ないことが原因とみられている。
これは、メントールたばこ、たばこの風味を操作しやすいミントたばこのターゲットマーケティングのためではないかという指摘がある。
FDAがこの措置を発表したのは、メントールを含むたばこ製品の禁止を求める2013年からの請願をめぐり、この日までに対応するよう裁判所命令が出ていたためだった。FDAはさらに、若者の間で人気が高まり、新しい世代の喫煙につながるのではないかと懸念されている小型の風味付きたばこへの対応を迫られている。
権利擁護団体は、FDAの決定を歓迎し、ビッグ・タバコ(たばこ大手)は長年、若者と黒人を標的とし、そのための宣伝を行ってきたと主張。何年もかかることがある規則の策定を急ぐようFDAに求めた。