ナンシー・ペロシ下院議長の真相
By THE WASHINGTON TIMES – – Wednesday, June 2, 2021
ANALYSIS/OPINION:共和党議員が、ドナルド・トランプ大統領への忠誠を誓う抗議者による1月6日の米議会議事堂の占拠にまつわる出来事を調査する委員会の設置を阻止せざるを得ないと感じたことは、残念であると同時に、また、完全に理解可能なことである。
残念だというのは、米国人は、あの日、何が起きたかについての真実を、知らなくてはならないからだ。
私たちが知っていることに基づいて、多くのことが進んでいった。しかし、起きたことの多くが、米国民が聞かされてきた話と一致していない。一例として、民主党員や他の反トランプ派が繰り返し言ってきたことと異なり、暴力による唯一の死者は抗議者の女性であり、この女性は、報じられているように「議長執務室に通じる壊された窓をよじ登り」、議会警察官によって射殺されたという事件がある。
その日については、今もって不明なことが沢山ある。事実調査に真摯に取り組めば、議会議事堂を一般大衆が立ち入れない要塞に変えることで、再発するのを防ぐという勧告が出るかもしれない。民主党が最近提案した法案は、トランプ氏をやっつける今一度のチャンスをつくり出す党派的行為にすぎない。
「私たちが本当に知る必要があるのは、暴動が起こる数時間前にドナルド・トランプは何をしていたのかということである」「暴動の間、彼は顧問らに、何をしゃべり、あるいは、何を命じていたのか、(下院共和党院内総務)ケビン・マッカーシーとの議論の結果、何が起きたのか」と、コロラド州民主党のジェイソン・クロウ下院議員は、日曜日のNBCの「ミート・ザ・プレス」で言った。
それこそが、民主党員が一番関心を寄せていることなのだ。彼らは、彼らがつくりたがっている委員会を、トランプ氏を政治的にめちゃくちゃにするために使おうとしているのだ。ナンシー・ペロシ下院議長やチャック・シューマー上院院内総務などの党幹部らは、共和党員らを、1月6日に彼らが何をしていたかという疑問に答えるよりも、むしろ、トランプ氏を擁護する立場に無理に追い込みたいと思っているのだ。例えば、なぜ、ペロシ夫人は、米国の核兵器備蓄の状況を議論するために、統合参謀本部議長を呼ぶ必要があると思ったのであろうか。それは、法律的、憲法的の両方から見て、彼女の職責の範囲を優に超えている問題であり、軍の指揮系統に関与しようという試みは、それ自身が反逆者と見なされ得るものであり、この件で、彼女が宣誓証言するのを聞くのも面白いであろう。
大勢の人々の頭に浮かぶもう一つの問いは、デモ参加者らが、簡単そうに、どうやって、うまいこと、議事堂の建物にアクセスできたか、ということである。彼らのために、ドアは開けられていたので、場所によっては、彼らは、力ずくで入ったのではなかった。誰かが議会議事堂の警察に警備態勢を解くように命じたのだろうか――そして、もし、そうしたのなら、なぜ、そうしたのだろうか。それは、重大な問題である。
彼らが望んでいた委員会設置が阻止されたので、民主党員は、現在、ペロシ夫人とか、バイデン大統領に任命される特別委員会を含む、他の選択肢を検討中だと言っている。興味深いことに、ペロシ夫人やシューマー氏に、マッカーシー氏や共和党上院院内総務ミッチ・マコネル氏が戻ってくるよう働き掛けさせて、トランプ氏だけでなくすべてを調査する調査機関をつくる法案を作成することは検討されていない。それはなぜだろうか――あるいは、バイデン氏の現在の政府の真相の究明をするには、最高幹部によって合法的だと認められた党のお墨付きを持っていなければならないのであろうか。好奇心はうずうずと落ち着かない。