高まるUFOへの関心、議会に報告書提出へ

(2021年6月12日)

Photo by: Hong Ki-won In this file photo, a U.S. Air Force F-16 fighter jet prepares to take off at the Osan U.S. Air Base in Pyeongtaek, South Korea, Thursday, June 18, 2020. (Hong Ki-won/Yonhap via AP) **FILE**

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Monday, June 7, 2021

 

 未確認飛行物体(UFO)への一般の関心は、ロバート・サラス退役空軍大尉が約11年前にワシントンのナショナル・プレス・クラブでステージに立った時とは様変わりしている。

 

 当時は、全米にこの現象に対する関心が広がっている現在と違っていた。

 

 サラス氏と、6人の空軍退役軍人は、UFO研究者、作家のロバート・ヘイスティングズ氏を伴って、身元不明の飛行物体との遭遇体験について詳しく述べたが、この問題は当時、嘲笑され、否定され、根拠のない陰謀論として片付けられていた。

 

 しかし、この2010年9月の画期的な記者会見をきっかけに、UFOとの遭遇が信頼できるものという主張が全米で起きるようになった。サラス氏がモンタナ州マルムストローム空軍基地上空で1967年に遭遇した奇妙な光などだ。サラス氏はその時、基地の核ミサイルが一時的に機能しなくなったと述べている。別の退役軍人らも、全米でUFOを目撃したという驚くべき証言をした。英国でも少なくとも1件の目撃例が挙げられていた。

 

 高官が集まり、UFOについて事実を明らかにするよう国防総省に要求するなど、あまりないことだが、サラス氏によると、この会見は、政治家や主要メディアが信ぴょう性のある情報として長期的な関心をほとんど示さなかったため、すぐに忘れ去られた。あの会見はニュースで報じられたが、サラス氏によると、少なくとも主要全国紙1社は、記者ではなく、ユーモアコラムニストを派遣していた。

 

 80歳のサラス氏は最近のインタビューでワシントン・タイムズに、「この会見で、しばらくはこの問題に興味が示されていた。だが数日たつと、ニュースは他の問題へと移っていく。そうして、興味は失われていく。以前にもそういうことが何度もあった。1952年にまでさかのぼることができる」と述べた。空軍は1952年に、軍によるUFOとの遭遇を調査する「プロジェクト・ブルー・ブック」を立ち上げた。

 

 確かに、米国民のUFOへの関心はこの1世紀の間、高まったり、弱まったりしてきたが、連邦議会の有力議員らが調査を要求し、国防総省が説明できないUFOとの数々の遭遇を認めたことで、急激に高まった。

 

 国防総省と情報機関は月内に、UFOに関する報告を議会に提出する予定だ。

 

 議会で実施されたUFO研究に関するブリーフィングでは、答えだけでなく数多くの疑問点も挙げられ、UFOの目撃が地球外生命と関連があるのかどうかをめぐる明確な結論に達していないことが明らかになった。

 

 報告では、未確認の物体の一部はロシアや中国の軍用機の可能性があると指摘されるのではないかとみられている。

 

 サラス氏や、UFOを目撃したという退役軍人らは、報告で本当の答えが出されるとか、流れを大きく変える情報が出てくることには否定的だ。しかし、サラス氏は、議会公聴会開催へのきっかけとなり、何十年も前から、世界がUFOを真剣に考えるようになることを待ち望んできた人々にとっては弾みになるのではないかと述べている。

 

 「十分な証拠がない。…私たち目撃者が、議会公聴会で証言し、証拠を提示することが許されていないからだ」

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