アフガニスタンで戦略的勝利を手に入れた中国

(2021年8月22日)

Taliban fighters stand guard at a checkpoint near the US embassy that was previously manned by American troops, in Kabul, Afghanistan, Tuesday, Aug. 17, 2021. The Taliban declared an “amnesty” across Afghanistan and urged women to join their government Tuesday, seeking to convince a wary population that they have changed a day after deadly chaos gripped the main airport as desperate crowds tried to flee the country. (AP Photo)

By Bill Gertz – The Washington Times – Tuesday, August 17, 2021

 

 ANALYSIS/OPINION:アフガニスタンからの米軍の撤退と米国が支援したアフガン政府・軍の驚くべき崩壊から、中国は戦略的利益を得るだろう。だが、その成功を相殺する要素もある。中央アジア国境で過激なイスラム国家と向き合うことへの中国共産党の懸念と、新疆ウイグル自治区にテロリストが流入する可能性だ。

 

 軍事的には、タリバンが南西アジア国家を支配したことは、西部国境から米軍と偵察基地がなくなることを意味し、中国にとって祝うべき事態だ。中国共産党指導部は長らく、アフガンにおける米軍と北大西洋条約機構(NATO)軍のプレゼンスを大きな脅威と捉えていた。

 

 アフガンと中国の国境は、アフガンと新疆を結ぶワハーン回廊と呼ばれる細長い地域に限られる。新疆では、中国がウイグル族のイスラム教徒に対し、米国務省がジェノサイドと呼ぶ行為を反テロ政策と称して実行している。

 

 ただ、米軍の撤退により、中国は新疆やその他の西部省の国境で、敵対的なタリバン主導のイスラム国家の脅威に直面することになる。

 

 中国はアフガンの新体制と協力していく意向を示している。王毅外相は先月、上海でタリバン幹部と会談した。これは中国がいち早くタリバン政権を承認するとの臆測を呼んだ。

 

 中国は習近平国家主席が最重要視する世界的インフラ開発プロジェクト「一帯一路」をタリバン政権に影響を与える手段として利用すると予想されている。これは中国の貿易・投資網の中で巨大な経済的利益をもたらす。

 

 中国指導部は、台湾有事が起きれば、インドやモンゴル、中央アジア諸国など近隣諸国からの攻撃を招くことになるとずっと恐れていた。米軍のアフガン撤退により、中国共産党と軍指導部は台湾問題に集中していても、紛争の拡大を抑えられるようになった。

 

 中国国営メディアもすぐさま、タリバンの速やかな勝利に付け込んで、米国は信頼できない安全保障上のパートナーであるという主張を広めている。中国は16日、台湾は大陸による軍事的侵攻の抑止・防止で米国の軍事力にはもはや頼れないと、台湾政府に通告した。

 

 共産党機関紙・環球時報は16日にツイッターでこう主張した。「アフガンで起きたことを踏まえ、台湾の人々は(台湾)海峡で戦争が起きたら、台湾の防衛は数時間で崩壊し、米軍は助けに来ないと認識すべきだ。結果として、DPPはすぐに降伏するだろう」。DPPは独立派の民進党の頭文字だ。

 

 テロリズムの分野では、米議会調査局の報告書によると、アフガンは依然、アルカイダ、インド亜大陸のアルカイダ、ハッカニ・ネットワーク、「イスラム国」(IS)地域支部「ホラサン州」など四つ以上のイスラム過激派組織の拠点になっている。

 

 中国は積極的なプロパガンダ工作を通じ、米国が支援するアフガン政府の敗北を超大国・米国の衰退の証拠だと吹聴している。

 

 台湾と東南アジアの客員研究員であるケリー・ガーシャネック氏は、中国は米国とNATOのアフガンからの敗走から政治的利益を手にしたのは明らかだと指摘する。

 

 「台湾は習近平氏が台湾侵攻の脅しを続けても、米国が防衛する能力を信じているが、中国は台湾に対する心理戦、メディア戦の一環で、中国が取り込んだ台湾メディアや親中派の政治家・学者らと協力し、その信頼をむしばもうとするだろう」。ガーシャネック氏はこう語った。

2026年9月8日火曜日、モスクワのクレムリンで行われた会談で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がトヴェリ州のヴィタリー・コロリョフ知事代行の話を聞いている。(ミハイル・メッツェル、スプートニク、AP通信経由クレムリン・プール写真)

ロシア、硬軟交え日本に揺さぶり 中朝と関係強化、国内ナショナリズムを鼓舞

(2026年09月15日)
北朝鮮政府が提供したこの写真には、2026年9月6日(日)、北朝鮮の元山港で行われた駆逐艦「康建」の就役式に出席する金正恩総書記とその娘が写っている。北朝鮮政府が配布したこの写真に写っているイベントを取材するために、独立系ジャーナリストは立ち入りを許可されなかった。この画像の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。情報源から提供された画像には、朝鮮語の透かし「KCNA」と記されている。これは朝鮮中央通信社の略称である。(朝鮮中央通信社/AP通信経由)

北の「金王朝」、危機乗り越え盤石の体制に 正恩氏後継は未定―専門家

(2026年09月14日)
2022年8月20日土曜日、中国南西部重慶市龍泉村にある貯水池では、擁壁からの漏水により貯水池の水がほぼ枯渇し、ひび割れた乾燥した泥が見られる。周囲の農地や険しく美しい山々を含む巨大都市、重慶の景観そのものが、異常に長く激しい熱波とそれに伴う干ばつによって変貌を遂げた。(AP通信/マーク・シーフェルベイン撮影)

中国、気象を兵器化へ 軍事目的で環境を操作する技術開発

(2026年09月12日)
中央から、トルコのハカン・フィダン外相が、パキスタンのイシャク・ダル外相(右)、サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハン・アル・サウド外相(右から2番目)、トルコ、パキスタン、サウジアラビアの軍および民間高官らとともに、2026年8月31日(月)、トルコのイスタンブールで開催されたメッカ共同防衛協定に基づき設立された戦略政治防衛委員会の第1回会合で記念撮影に応じた。(AP通信/カリル・ハムラ撮影)

イスラム3カ国が新同盟 米国の信頼性に懸念 中東に新たな勢力図

(2026年09月07日)
2019年2月27日、ベトナムのハノイで、ドナルド・トランプ米大統領(左)が北朝鮮の金正恩委員長と写真撮影に応じた。(AP通信/エヴァン・ヴッチ撮影)

トランプ氏、金正恩氏との再会談模索 非核化巡り溝

(2026年09月05日)
韓国統一教会の指導者である韓鶴子総裁が、2025年9月17日(水)、韓国ソウルの特別検察庁に到着した。(AP通信/イ・ジンマン撮影)

「韓国の民主主義にそぐわない」宗教指導者への実刑判決に強い非難

(2026年09月04日)
韓国統一教会の指導者である韓鶴子総裁が、2025年9月17日(水)、韓国ソウルの特別検察庁に到着した。(AP通信/イ・ジンマン撮影)

旧統一教会トップに懲役2年 宗教右派へ圧力強める韓国左派政権

(2026年09月02日)
中国と新型コロナウイルス感染症のパンデミック イラスト:リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ

中国共産党は新型コロナの責任果たせ 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年08月31日)
米海軍作戦部長のダリル・コードル提督は、2025年11月17日、東京訪問中に選ばれた記者団と会見した。(AP通信/マリ・ヤマグチ撮影)

海軍作戦部長、中東への戦力移動は中国抑止に影響

(2026年08月30日)
8月18日に撮影されたこのヴァントール衛星画像は、ヤゴン礁を捉えたもので、アナリストらは、約9マイル離れたアンテロープ礁における人民解放軍の軍事作戦を支援する可能性のある、中国の早期警戒レーダーの開発を示していると指摘している。(画像提供:衛星画像 ©2026 Vantor)

中国、西沙諸島に新たな軍事基地 米が強く非難

(2026年08月28日)
→その他のニュース