アフガン駐留軍のトップ、大統領の撤収に反対していた
By Joseph Clark – The Washington Times – Tuesday, September 14, 2021
アフガニスタン駐留米軍のトップが国防総省の高官に対し、バイデン大統領が撤収の最終決定を下す前に、全面撤収への反対を伝えていたことが明らかになった。
オースティン・スコット・ミラー大将は14日、上院軍事委員会での非公開ブリーフィングで、ロイド・オースティン国防長官、マーク・ミリー統合参謀本部議長、ケネス・マッケンジー・ジュニア米中央軍司令官といった上層部に、バイデン大統領の決定に反対する意向を伝えていたことを確認した。
バイデン氏は先月のインタビューで、軍事顧問がアフガンの全面崩壊を避けるために部隊を残すことを提案したかどうかを聞かれ、インタビュアーのジョージ・ステファノプロス氏に「誰もそんなことは言わなかった」と答えた。
上院軍事委員会のジェームズ・インホフ委員(共和、オクラホマ州)は14日、非公開のブリーフィングの後、「政権の発言と真実の間に矛盾があることを知るのに十分な話を聞いた」と述べた。
「バイデン大統領がすべての軍事的助言に耳を傾けなかったのは明らかだ」とインホフ氏は述べた。
インホフ氏によると、アフガンで米軍と北大西洋条約機構(NATO)軍を指揮していたミラー氏は、「大統領がその場にいなかったため」、バイデン氏に撤退への反対を直接伝えなかった。
インホフ氏は、ミラー氏がいつ指揮系統に反対意見を伝えたのか、また具体的にどのような懸念があったのかについて、ブリーフィングが非公開であることを理由に、具体的には述べなかった。
ワシントン・ポスト紙によると、ミラー氏は、全面的な撤収に反対を表明、アフガン政府が短時間で崩壊する可能性が非常に高いと警告していた。この警告は「バイデン氏が撤収の決定を発表する数カ月前」に出されたものだという。ミラー氏とオースティン氏は、バイデン氏にも警告していたとワシントン・ポスト紙は報じている。
ミラー氏は、2018年6月にアフガン駐留軍の最高司令官に上院で承認され、戦争終了まで務めた。
インホフ氏は、14日の非公開ブリーフィングでミラー氏から聞いた詳細は、懸念を抱かせるものだったと述べている。
インホフ氏は、9月28日に予定されている国防総省関係者との公開・非公開の公聴会について、「2週間後にオースティン長官、ミリー大将、マッケンジー大将から話を聞くことを今から楽しみにしている」と述べた。
「これは、オープンで、徹底的で、透明性のあるプロセスの始まりに過ぎない。もっと聞きたいことがあり、彼らがもっと多くの答えを持っているものと思っている」
非公開ブリーフィングは、14日にアントニー・ブリンケン国務長官が2日連続で議会証言をした際に行われた。
ブリンケン氏に対する議員の質問は、主に党派を反映したものだった。
激怒した共和党員は、撤収に至るまでの重要な決定についてブリンケン氏に質問したが、ブリンケン氏はバイデン氏と政権の戦争終結の決定を擁護することが多く、2020年2月にタリバンと交わした合意についてドナルド・トランプ前大統領に責任を転嫁した。
14日の非公開ブリーフィングには軍事委員会の全員が参加したが、ブリーフィング後の記者会見に臨んだのは委員会の共和党議員のみだった。
9月28日の国防総省関係者による公聴会の後、委員会は9月30日にも「アフガニスタンにおける米国の軍事作戦の見直し」と題した公聴会を開催する。外部の専門家が証言する予定だが、誰になるかはまだ決まっていない。