米、リモートワーク拡大で都市脱出が加速

(2021年10月17日)

2021年9月2日(木)、カリフォルニア州ウォルナットクリークの自宅でリモートワークをしているケリー・ソダーランドさん(Kelly Soderlund via AP)

By Shen Wu Tan – The Washington Times – Tuesday, October 12, 2021

 新型コロナウイルスの大流行を受けて、ニューヨーク大都市圏に住むジャック・カルカットさんは上司からリモートワークを認められた。一時的な措置のつもりで家族と共にカンザス州トペカに引っ越したが、ニューヨークに戻ることはないようだ。

 

 金融データ企業、ファクトセットのセールスマネジャー、カルカットさんは、「昨年の夏の終わりか秋の初めあたりに家を買った。技術の点から見れば、世界がコロナ前に戻ることはないことがはっきりした。長期間、恒久的にリモートで仕事ができる」と述べた。

 

 カルカットさんらは、コロナ禍の中で大都市から地方の小都市へ移住したが、国勢調査によると、過去10年間で国内10大都市の人口は増加した。ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ヒューストンの人口は200万人を超え、10大都市はすべて100万人を超える。

 

 国勢調査局は8月、一部の「小都市圏」でも人口増加がみられると指摘した。小都市圏は、大都市に隣接する郡の集合体で、人口1万人~5万人の少なくとも一つの「都市中核圏」を持つ。ノースダコタ州には、急速に成長している二つの小都市圏がある。ウィリストンとディキンソンだ。モンタナ州ボーズマン、アイダホ州レクスバーグ、ユタ州ヒーバーがそれに続いている。

 

 2010年から2020年の間に人口が少なくとも1万5000人増加した小都市圏は六つあり、ウィリストン、ボーズマン、レクスバーグ、ヒーバーはその一部。他の2カ所は、ハワイ州ヒロ、ジョージア州ジェファーソンだ。

 

 都市居住者が小都市や都市郊外の土地付きの住宅に移住した理由はさまざまだ。高い税金、高い犯罪率を嫌い、静かで、混雑の少ない場所を求めた人々が多い。

 

 そこへ、リモートワークが重要な要因として登場した。新型コロナの流行後、雇用主の3分の1以上が、従業員の40%以上はほとんどの仕事をリモートでできると考えるようになった。非営利の調査機関、コンファレンス・ボードによると、新型コロナの世界的拡大前から5%増だという。

 

 この調査によると、雇用主の4分の1は、国内で完全リモートの従業員を雇用する意思があり、7%は国外も可能としている。リモートワーカーは雇用しないという雇用主はわずか13%だった。

 

 人口の増加、つまり課税基盤の拡大を望む州や町は、この変化に気づいている。カルカットさんは家を買ったことで、カンザス州の移住計画「チューズ・トペカ」によって1万ドルを受け取った。

 

 この計画は2019年に始まり、2020年8月に対象がリモートワーカーに拡大された。以来、500件以上の申請を受けている。計画の広報担当、ボブ・ロス氏によると、ニューヨーク、シカゴ、カリフォルニア州パロアルトなどの都市から19人のリモートワーカーを受け入れたという。

 

 「コロナ大流行で、生活に何を望むかが見直されるようになり、トペカのような所に目が向けられるようになっている。この点、私は、人々の選択肢が広がり、私たちの町が目に留まっていることをうれしく思っている」

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