ウクライナ侵攻で中国 西側結束、台湾侵攻に影響も-米情報機関トップ見解

(2022年3月11日)

2022年3月5日(土)、北京の紫禁城の入り口前で隊列を組んで歩く中国軍兵士たち。中国は2022年の国防費を前年の6.8%増から7.1%増の2290億ドル(約22兆円)に引き上げる。(AP写真/Ng Han Guan)

By Bill Gertz – The Washington Times – Tuesday, March 8, 2022

 米情報機関トップは8日の下院情報特別委員会での証言で、ロシアのウクライナ侵攻を受けて中国が、台湾への軍事侵攻に慎重になる可能性を指摘しつつも、台湾支配への決意に変わりはないとの見方を示した。

 国防情報局(DIA)のベリエ局長は、ロシアのウクライナ侵攻を中国が台湾侵攻のモデルとするのではないかとみられていることについて、アジアでの米軍の抑止力は強く、「台湾とウクライナはまったく違う」と否定的な見方を示した。

 一方、ヘインズ国家情報長官(DNI)は、情報分析官らが、ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁を多くの国が支持していることから、中国が台湾への軍事侵攻に慎重になる可能性があるとみていると指摘。その上で「台湾に関して習近平国家主席と中国指導部の決意が揺らぐことはない」と、今後も台湾支配への中国の活動が弱まることはないとの見方を示した。

 ヘインズ氏はまた、習氏がウクライナ侵攻と、それに対する西側の強い反発と結束に「驚き、動揺している」と指摘、「台湾に関する中国の計画に影響があると思う」と強調した。

 侵攻による米中関係への影響については、両国の接近は限定的との見方を示しながらも「依然、懸念材料だ」と指摘した。

 また、中央情報局(CIA)のバーンズ長官は、習氏は、侵攻によってロシア軍の弱みが露(あら)わになったことをよく思っていないと証言。中国は「欧州との関係を重視しており、米国と欧州の間にくさびを打ち込むことを重視している」ため、侵攻を受けて米欧が協力関係を強めていることに神経質になっていると分析した。

 公聴会で公開された年次報告は北朝鮮について、「米国と同盟国を標的とする」核兵器、通常兵器の拡充、強化を着実に進めていると指摘、年内に核実験が実施される可能性があると警告している。

2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
2023年5月7日、台湾・台北の国立孫文記念館にある台北101ビル付近で、台湾の国旗がはためいている。(AP通信/Chiang Ying-ying撮影)

中国、台湾への「グレーゾーン」戦強化 通信網攻撃想定し米シンクタンクが机上演習

(2026年10月08日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
2025年2月18日、韓国の坡州市(北朝鮮との国境付近)で、韓国軍兵士が有刺鉄線沿いをパトロールしている。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

米国から中東への軍派遣圧力、高まる北の脅威 板挟みの韓国

(2026年09月24日)
→その他のニュース