中国で相次ぐ粛清 根底にスターリン主義

(2023年9月28日)

南アフリカのヨハネスブルグで開催された2023年BRICS首脳会議に到着した中国の習近平国家主席(8月23日水曜日)。(Gianluigi Guercia/Pool via AP)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, September 20, 2023

 米政府当局者、アナリストらは、最近、中国政府指導者の粛清と失跡が多発しており、これは共産党中枢の中南海が不安定化していることを示すとの見方を示している。

 一方で、この大規模な粛清は、最高幹部らに対するものが多く、内部の政治的動揺の結果ではなく、習近平国家主席が、信奉している毛沢東とヨシフ・スターリンの思想的手法に従って、入念に仕組まれた政策の一環だという指摘もある。

 ラトナー米国防次官補(インド太平洋安全保障担当)は、19日の下院軍事委員会の公聴会で、国防総省で起きているとみられる政情不安など、中国国内の懸念すべき事象を注視している。

 習氏の下で最近、多くの当局者らが粛清された。昨年10月の共産党大会でテレビ中継中、途中退席を促された胡錦濤前国家主席、米当局者が不倫によるものと推測する昨年7月の秦剛外相の解任、党の調査を受けているとされる消息不明の李尚福国防相、昨年夏の中国の核ミサイルを管理する戦略ロケット軍の司令官を務めていた李玉超将軍の解任などだ。

 CNNやエポック・タイムズなどは、これらの解任は、習政権の上層部内の混乱の兆候だと報じた。他のアナリストらは、真の共産主義信奉者であり、絶対的な権力を手にした習氏にとっては普通のことだとしている。

 オーストラリアのジャーナリストで中国通でもあるジョン・ガーノート氏は、中国の影響下にある活動を特定するため、短期間オーストラリア政府の仕事をしていた。ガーノート氏は6年前にオーストラリアで行った政府内部向けの演説で、共産主義を発展させるための習氏の活動の思想的根拠を明確に説明した。

 この演説は「人間の魂の技術者」と呼ばれている。作家や芸術家が何を遂行すべきかについて説明する際にスターリンが最初に使った用語だ。スターリンが執筆した「ボルシェビキの歴史に関する短期コース」には、「党は自らを粛清することで強くなる」という文言が記されており、これは格言となっている。

 毛沢東も同じ手法を取り入れた。スターリンの後継者であるニキータ・フルシチョフと決裂した後、1953年のスターリン死後のことだ。今日、中国共産党は、独裁者スターリンをまだ崇拝している世界で数少ない党の一つだ。スターリンは「偉大な天才」と呼ばれたが、無数の人々の死に関わっている。

 ガーノート氏は「スターリンが毛沢東に提供したのは、仲間を粛清するためのマニュアルだけでなく、なぜそれが必要なのかの説明でもあった。ライバルを粛清することは前衛党がそれ自身を『浄化』し、その革命的な性質に忠実であり、資本主義者の復権を防ぐ唯一の方法だった」と述べている。

 米国務省の元中国政策顧問マイルズ・ユー氏は、中国共産党内での最近の粛清は共産主義独裁政権の論理に完全に一致していると述べた。その論理によると「現実であれ想像であれ、最高指導者への絶対的な忠誠心が不十分なことは絶対的な不忠を意味し、容赦なく押さえ込まなければならない」。ユー氏は現在、ハドソン研究所の中国センター所長を務めている。

 同氏は「中国共産党の歴史はすべてのマルクス・レーニン主義政党の中で特に残虐だ。これは驚くようなことではない」と述べた。

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