NY州が教育委員会での反トランスジェンダー発言を禁止 保護者らが司法長官を提訴

ニューヨーク州司法長官レティシア・ジェームズが、2025年10月24日、バージニア州ノーフォークの連邦地方裁判所前で無罪を主張した後、発言する様子。(AP通信/ジョン・クラーク、ファイル写真)
By Valerie Richardson – The Washington Times – Wednesday, December 10, 2025
ニューヨーク州マサペクアで、生物学的に男性の生徒が女子更衣室を使用することについて、一部の保護者や生徒が懸念を示している。しかし、ケリー・ワクター氏が教育委員会の会合でこうした意見を表明することを認めれば、委員長のポストを失う可能性がある。
マサペクア連合自由学区教育委員会の委員長を務めるワクター氏は、ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官が5月に発表した指針に言及している。それによると、公的な場で「LGBTQの生徒を侮辱し、非難する」発言を許可した委員は解任される可能性がある。
ワクター氏にとって、これは言論の自由を謳った憲法修正第1条の侵害に他ならない。
同氏は9日、スケネクタディ郡の教育委員1人とナッソー郡の保護者2人と共に連邦訴訟を提起。ジェームズ氏の指針は言論の自由を侵害し、差別を助長すると主張している。
ワクター氏はワシントン・タイムズ紙に「これはまさに、自由でオープンな意見交換や政策議論の封殺そのものだ。彼らは対話を封じ込めようとしている。地域社会によって適切に選出された教育委員会の手を縛ろうとしている。私たちは地域社会の声を聞きたいのに、彼女は威圧し、こうした対話を続けさせまいとしている」と語った。
ジェームズ氏とニューヨーク州のベティ・ローザ教育長官が署名した5月8日付の指針は、トランスジェンダーの生徒が生物学的性と異なる性のトイレ、更衣室、スポーツ施設の利用に反対する発言をしたり、会議で他者がそのような発言をするのを許容したりした場合、地方教育委員は解任される可能性があると警告している。
両氏は、トランスジェンダーの生徒に関する苦情が問題化していると指摘した。
裁判文書によれば、指針は「一部の教育委員が、LGBTQ+の生徒を侮辱し烙印を押す発言を会議で行い、またそのような発言を助長している。こうした発言には、LGBTQ+生徒団体への学校からの支援への非難、トランスジェンダー及び(男女二元的な性別規範に当てはまらない)ジェンダー・エクスパンシブの生徒が、自身の性自認に即してトイレや更衣室などの施設を利用したり、学校のスポーツチームに参加したりする権利への攻撃が含まれている。これらの権利は州法にしっかりと明記されている」と指摘している。
ジェームズ氏は、差別、威嚇、嘲笑、嫌がらせ、いじめのない安全で支援的な環境を生徒に提供することを目的とする「すべての生徒の尊厳を守る法」、ニューヨーク州人権法にも言及している。
「教育委員会の会合における嫌がらせ及びいじめに関する共同指針」は「合衆国憲法修正第1条の下では、教育委員会会合は限定的な公共の場とみなされる。つまり、教育委員会は公的発言が許される場であり、『ここで許される発言の内容に関する合理的かつ中立的な見解に基づく規則を定めてよい』ことを意味し、これには特定の主題に関する差別的、嫌がらせ的、いじめ的効果を持つ発言を全て禁止することも含まれる」としている。
同指針はまた、教育委員に対し、トランスジェンダー個人に推奨されない代名詞を使用したり、発言者に使用を許可したりしないよう警告している。
ワクター氏にとってこれは現実の問題だ。数カ月前、生物学的男性で女性を自認する人物が地区内の学校で女子更衣室の使用を開始したことで、生徒や保護者から懸念が噴出し、この問題は教育委員会会合でも取り上げられた。
「現在マサペクアで進行中であり、非常に活発な議論が委員会の会合で行われた。保護者や生徒の大多数が反対の声を上げた」
ワクター氏は、ジェームズ氏の指示にもかかわらず、教育委員会は発言を遮らなかったと述べた。
「誰かがこれらの女子生徒のために立ち上がらなければならない。彼女たちが勇気を出して発言しているのに、レティシア・ジェームズ氏の意向に従うなら、マイクの前に立ちこの問題について話し始めた途端、彼女たちを黙らせ『座れ、お前の意見は聞きたくない』と言わなければならなくなる」
ニューヨーク北部地区連邦地方裁判所に訴状を提出したサウスイースタン・リーガル・ファウンデーションのキム・ハーマン会長は、これによってワクター氏は委員長のポストを失う可能性があると述べた。
「彼らはこの問題に関する公開討論を継続的に許可しており、レティシア・ジェームズ氏はまだケリー氏に解任を警告してはいない。しかし、レティシア・ジェームズ氏とニューヨーク州教育委員会は、他の人々が同様の状況にあれば解任すると警告している。彼らが『教育委員は規則の中で行動しなければならない。さもなければ解任の対象となる』という指針や指示を下す時、非常に真剣に考えていることは分かっている」
ワクター氏と共に提訴したのは、ロッテルダム・モホナセン中央学区教育委員会の選出委員ダニエル・チャンピーノ氏、ロックビルセンター連合自由学区に通う子供の保護者サラ・ラウス氏、同学区に5人の子供を通わせるアイザック・クオ氏。