民主支配の恒久化目指すバイデン
By THE WASHINGTON TIMES – – Sunday, April 4, 2021
ANALYSIS/OPINION:混沌(こんとん)とした時代は、大抵の人間には災いを予感させるが、人によってはチャンスをつかむ時となり得る。
移民が大量に流入する水門を開き、非市民が米国で選挙投票をすることを防ぐための法律を緩めることによって、バイデン大統領とその仲間は、今後、数世代にわたる民主党の米国支配を確実なものにしようとしている。
これを「バイデン・南西部・2ステップ政策」と呼んでおこう。
南部国境に沿って、米国ですでに保護観察下に置かれている1万6000人を上回る不法移民の子供を抱えているバイデン氏は、先週の就任後初の記者会見で、その殺到ぶりを、政治よりも人類の移民パターンの結果の問題として位置付けようとした。「私が、ナイスガイだからといって、人が寄って来るなら、照れますがね」「しかし、実際は、何も変わっていない」と大統領は言った。北に向かう人間の波は「毎年、来る年も、来る年も、ただただ発生するのだ」と彼は主張した。
本当だろうか。国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官によると、国境通過の人数は、20年ぶりの多さに達している。バイデン氏の「トランプの弊害の多い移民の難民政策を終わらせる」という選挙運動時の公約は、大統領就任式の時の国境の壁建設の停止宣言と共に、移民を引き付ける強力な磁石の役割をしている。移民が「バイデンさん、どうか、私たちを入れてください」と書いた赤、白、青のTシャツを着て懇願している写真が良い証拠である。
FOXニュースに向けて言った「これは、無能が原因ではない。これは、意図的なものだ」と語った前移民税関捜査局長のトム・ホーマン氏の考えを疑う理由はほとんどない。しかも、その意図は、何百万人も民主党員を増やすワンステップなのである。
米国人は、バイデン氏の、彼の政権は、破壊された移民制度を受け継ぎ、それを断固修正するため働いているのだと主張する「ナイスガイ」うんぬんの物語を受け入れてはいない。
先週、ジャスト・ザ・ニュースのために行われたラスムセン・リポートの世論調査では、国境の混乱に対する責任の所在を述べるよう求められた時、応答者の40%がバイデン氏を名指ししたことが分かった。混乱はドナルド・トランプ氏のせいであるとする大統領に賛成する者の数は27%であった。別の12%は、連邦議会を指さし、21%は、よく分からない、だった。
一方、議会の民主党議員は、米国の選挙の州管理を終了し、連邦機能とさせる「国民のための法案」を可決することにより、ステップ2を達成するつもりでいる。
この法案は、とりわけ、投票登録者の適格性が正当であると認証する州の権限を制限したり、有権者がID(身分証明書)を示すよう求めることを禁止したり、州が不適格であったり、死亡した有権者を選挙人名簿から削除することを禁止したり、オンラインによる投票者登録を義務化したり、郵便による投票のオプションを拡大した、また、無制限の投票用紙の回収を認めたりすることなどを、できないようにするものである。
市民であろうと、非市民であろうと、投票する新しい移民の人数が多くなればなるほど、大統領と彼の党の成果は上がるのだ。2020年のピュー・リサーチ・センターの調査によると、自らを民主党支持者としたラテン系米国人の割合は、共和党支持者としたラテン系米国人の割合を63%対29%で上回っている。
最初に南西部国境地帯で、次に投票所で、彼らにとっての障壁を取り除くのが、「バイデン・南西部・2ステップ政策」なのである。共和党員が、断固として違法行為と闘い始めなければ、民主党員は、今後とも永久に、共和党員を叩(たた)きのめし続ける可能性がある。