バイデン氏、朝鮮戦争の英雄に名誉勲章
By Tom Howell Jr. – The Washington Times – Wednesday, May 19, 2021
バイデン大統領は21日、朝鮮戦争時の1950年11月の任務で、何度も攻撃を受け、危険を顧みず、ひどいけがを負いながらも退避を拒否したラルフ・パケット退役陸軍大佐に名誉勲章を授与した。
韓国の文在寅大統領が、ホワイトハウス訪問時に、授与式に参席する。
パケット氏はジョージア州出身で94歳、205高地の敵陣地への攻撃で、陸軍第8レンジャー中隊の指揮官として勇敢に戦い、攻撃を成功させたとして、栄誉を与えられた。
砲弾、機関銃、小火器による激しい砲撃の中、中尉だったパケット氏はその日、戦車に飛び乗り、部下らに励ましの声をかけると、自身の身の危険も顧みず、何度も敵の攻撃を受けた。
ホワイトハウスは「夜になると敵は反撃を始め、4時間続いた。この反撃の中で部隊は、パケット中尉が示したリーダーシップと勇気ある行動に鼓舞され、元気づけられた」と指摘した。
パケット氏は、擲弾の破片で負傷したが、進み続け、「たこつぼからたこつぼへ」と移動し、中隊の防御線を確認し、弾薬を供給した。その後、迫撃砲によって重傷を負い、動けなくなった。
ホワイトハウスは「部下が危険な状況にあることが分かると、パケット中尉は部隊に、自身を残して後退するよう命じた。部隊は、パケット氏を助けなければならないという思いから命令を拒否、敵からの攻撃を受けながらも、たこつぼからの救出を試みた。最終的に救出に成功し、高地のふもとに移動、パケット氏は、敵が占領する高地の頂上への砲撃を要請した」と明らかにした。
部隊は、高地の奪取に成功した。
パケット氏は、1943年に陸軍に兵卒として入隊、その後、陸軍士官学校に入り、士官へと昇格した。朝鮮戦争後は1967年から1968年までベトナム戦争に参加した。
1971年に退役し、リーダーシップとチームワークの育成を専門とする会社を立ち上げた。
今も現役で、妻のジーンさん(68)と住んでいる。2人の娘、1人の息子、6人の孫がある。娘の1人はすでに他界している。