トランスジェンダーは一時的なはやり
By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, March 22, 2023
「格好いい」というのは気持ちのいいものだ。だが、みんなが格好いいということは、みんな格好良くないということだ。格好いいというのは、多くの人々の中で目立つ、際立つということだからだ。そのため、称賛されるには、格好良さを一段階引き上げる必要がある。これは、子供から大人へと上っていく一つの節目だ。
ところがこれに、トランスジェンダーの若者が関わると、医療措置を伴い、生涯後悔することにもなり得る。医療の専門家らは「害はない」と約束するが、このような措置を促進するのではなく、抑制すべきだ。
心強いことに、一部の州で、そのような流れが出ている。今月に入って、フロリダ州が、未成年の性転換手術を制限する8番目の州となった。同州の医療委員会は、未成年の州民の二次性徴抑制剤の使用、ホルモン治療、性転換手術を禁止した。アラバマ、アリゾナ、アーカンソー、ミシシッピ、サウスダコタ、テネシー、ユタの各州がすでに同様の措置を取っている。
だが、この一時的に見える流行を抑制しようとしない州が増えていることにはただ驚くばかりだ。人の性的能力の基本的部分は、これまで数千年間にわたって、事実上、変えることはできなかった。知的で、近代的な人々は、海に飛び込んで集団自殺をするタビネズミのような無計画で、後戻りのできない、破壊的な行動を取るべきでない。
トランスジェンダーを巡る傾向は、急に発生し、その進行状況を測る研究はほとんど実施されていない。ウィリアムズ研究所が2017年に、疾病対策センター(CDC)のデータを使用した研究を行い、若者の0.7%、成人の0.6%が、自身をトランスジェンダーと認識していると結論付けた。米国全体で150万人になる。
2017~20年の政府のデータを使った2022年の新しい調査では、米国のトランスジェンダーの割合は、13~17歳で1.4%、18~24歳で1.3%、24歳超では0.5%だった。トランスジェンダーは依然、米国民のごく一部だが、この調査によると、5年間で倍増している。一時的なはやりのように見える。
国民が、自身のことを決める自由を持ってどこが問題なのか。問題は、全米の子供が、周りからの影響を受けやすい年頃に異常な性的行動にさらされるということだ。人生を大きく左右する可能性がある。
ソーシャルメディアには、格好良さを求める親が、小さな子供を連れて「ドラッグクイーン(女装パフォーマー)の読み聞かせ会」や「ドラッグクイーン食事会」に参加する事例が数多く投稿されている。ニューヨーク州のジェームズ司法長官が19日に読み聞かせ会を主催し、食事会では、幼い子供が、生物学的な男性が女性の下着を着けてはしゃぐ姿を見せられる。性的放縦を楽しむことが今年、はやるかもしれないが、それには、子供から純粋無垢な気持ちを奪うという犠牲が伴う。
トランスジェンダーが一時的な流行であり、いずれ廃れ、新しい流行に代わられると考える十分な根拠がある。すでに、一部は人、一部は機械を自称する「トランスヒューマン」なるものが出現し始めている。このような内的混乱を抱えている人々には同情しかない。
残念ながら、多くの若者が、性転換の措置を受けるよう促され、受け入れており、今後、流行が去った後も、うまく機能しない自己認識にとらわれたままでいることになる。薬物や手術による性転換を、自身を成人と認識する人々、実際に成人である人々に制限することで、トランスジェンダーの流行を抑制すべきだ。これこそが責任ある態度だ。