国際


バイデン氏の失言

(2022年6月1日)
 バイデン大統領はまた、やってしまった。熱心な記者の質問に答え、米国の重要な地政学的スタンスをひっくり返してしまった。世界が混乱し、核兵器で問題山積の国々が不安に陥れられている時代には、大規模な政策についての誤った発言は、最悪の軍事的偶発事故を引き起こす危険がある。米国人が、失言癖のある大統領に対して歴史的に受け入れ難い気持ちを抱いてきたことに、改めて合点がいく。→続き

ブリンケン国務長官 中国の体制転換は求めない

(2022年5月31日)
 アントニー・ブリンケン国務長官は26日、バイデン政権は対中政策の中で外交的、経済的競争を求めるが、攻撃性を増す中国共産党の体制転換は求めないと述べた。
 ブリンケン氏はワシントンで演説し、世界で影響力を強め、ますます攻撃的になっている中国に対処するための政権の戦略について説明し、「紛争や新しい冷戦を望んでいない」と述べた。 →続き

ハイテク化する戦場、無人機がウクライナ戦争を一変

(2022年5月23日)
 巨大な装甲車団を一般の道路に沿って移動させるという100年来のコンセプトは、ハイテク化した今日の戦場ではあまりにも危険かもしれない。監視能力と精密兵器の飛躍的な進歩により、軍の補給線はかつてないほど脆弱(ぜいじゃく)になっている。
 おそらく最も重要なのは、小型で安価な武装無人機だろう。無人機は戦争を根幹から変え、従来の軍事思考を覆してしまった。無人航空機は、世界中の軍隊に優先順位の再検討を迫り、突如脆弱になった部隊や車両、装備を無人機攻撃から守る技術に多額の投資を行わせている。 →続き

北朝鮮・IT技術者が国籍偽りテレワーク-兵器開発を支援

(2022年5月21日)
 米政府は、北朝鮮が数千人もの高スキルのIT技術者を北米、欧州、東アジアに送り込み、そこで得た資金をミサイルなどの大量破壊兵器開発に充てていると指摘、警戒を呼び掛けている。
 米連邦捜査局(FBI)、国務省、財務省が共同で作成、今週に入って公表した報告によると、北の技術者らは国籍を偽り、多くの場合、中国、米国、日本、韓国など北朝鮮以外を拠点とするテレワーカーを名乗っている。「業務をさらに下請けに出すことで身元を分かりにくくしている」可能性もあるという。 →続き

NATO加盟目指すスウェーデン、フィンランド両首脳を迎えるバイデン大統領

(2022年5月20日)
 バイデン大統領は木曜日、NATOへの加盟を目指している二か国、スウェーデンのマグダレナ・アンダーソン首相と、フィンランドのサウリ・ニーニスト大統領をホワイトハウスに迎える。
 火曜日のホワイトハウス発表では、両首脳はNATO加盟申請のほか、欧州の安全保障、ウクライナへの西側支援を話し合うという。 →続き

中国、米・ASEAN首脳会議に警戒

(2022年5月14日)
 バイデン米国大統領と東南アジアの指導者たちとの首脳会議が木曜日にスタートした。その参加国に対して中国は、彼らの地域に米国が影響力を行使しようとして、対立を煽りかねないと警告した。
 米政府当局者はバイデン大統領が、ホワイトハウスに集まってくる東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳達に、中国関連では注意深い物言いをするだろうと語った。長年アジア外交に携わってきた外交関係者は、ワシントンと北京の覇権競争に引き込まれてきた。外交政策の中心に民主主義の推進を据えてきたバイデン大統領だが、人権や市民的自由の面ではあまり芳しくない国の指導者たちも迎えることになる。 →続き

核恐怖時代へ舞い戻る

(2022年5月11日)
 バイデン大統領は、米国を「可能性」のひと言で定義できると言っている(訳注:彼は2020年11月4日、大統領選の勝利演説を同様の趣旨の言葉で結んだ)。新型コロナウイルス感染拡大が沈静化するにつれて、過去2年間、致死的な病気にかかる可能性について思い悩んでいた米国人は、今度は、核攻撃で吹き飛ばされるかもしれないという別の恐怖に直面している。悲しいかな、これまで考えることもできなかったことが、深い恐怖の中から現れている。→続き