デサンティス米フロリダ州知事は共和党の「ロックスター」
By Seth McLaughlin – The Washington Times – Wednesday, June 23, 2021
ロン・デサンティス米フロリダ州知事は、ツイッターでかんしゃくを起こさないドナルド・トランプのような存在になりつつある。
トランプ大統領による激動の4年間を経て、共和党の支持者たちは党の将来を議論している最中だが、洗練されたトランプ主義ブランドを輝かせているのがデサンティス氏だ。同氏はトランプ氏の攻撃的な政策を取り入れる一方、自ら傷を負うような発言はめったにしない。
このため、MAGA(メーク・アメリカ・グレート・アゲイン)運動の支持者や、トランプ氏を全面的には支持していない共和党エスタブリッシュメントの間で人気を集めている。
「デサンティスは間違いなく中道右派と保守派有権者のロックスターだ」。こう語るのは、共和党全国委員会のフロリダ州委員であるピーター・フィーマン氏だ。「彼の名前を言及するだけで、その場はすぐに拍手喝采に包まれる」
デサンティス氏は、フロリダ州オーランドで「信仰と自由連合」が開催した「多数派の道カンファレンス」で熱烈な喝采を受けた。
「米国で最も自由な州にようこそ」。デサンティス氏は聴衆にこう語った。「率直に言って、米国は過去1年間にわたり、多くの点で自由に関して西側世界全体の焦点だった」
知事に就任した時、デサンティス氏は「左翼主義に対してただ控えめな抵抗をして問題を解決するつもりはなかった」という。
「そうではなく、大きな戦いをして、勝利するつもりだった」と、デサンティスは語った。
デサンティス氏が全国的な知名度を上げたのは、新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、公衆衛生措置の流れに抵抗し、フロリダ州をオープンにし続けたことだ。
この判断は、ニューヨーク州やカリフォルニア州など企業や学校、マスク着用をめぐって厳しい規制を課した他の大きな州とは逆行するものだった。
「フロリダ州は国民を鼓舞できると判断した」と、デサンティス氏は述べた。
「結局、フロリダはファウチ主義ではなく自由を選んだのだ」とデサンティス氏。同氏が言及したのは、国立アレルギー感染症研究所所長でバイデン大統領のコロナ対策首席医療顧問を務めるアンソニー・ファウチ博士のことだ。
デサンティス氏は有権者の命よりも政治を優先していると批判された。だが、データでは、フロリダ州は一部の人が恐れたような新型コロナの死の地獄にはならなかった。他の州と比べると、10万人当たりの死者数でフロリダ州は真ん中に近かった。
フロリダ州は、保守勢力が願う政策の試験場となっている。
デサンティス氏はトランスジェンダーのアスリートが公立学校の女子スポーツチームに入るのを禁止した。また、(ワクチンの接種歴を証明する)ワクチンパスポートを禁じたほか、教育委員会に学校で「批判的人種理論(CRT)」を教えないよう求めた。
デサンティス氏は、選挙不正防止策を拡大する法案や、フロリダ州における中国共産党の影響工作に対処する法案、昨年の人種差別抗議デモで発生したような暴動を防ぐ法案に署名している。
デサンティス氏は今月、米メキシコ国境の安全を確保するため、フロリダ州の法執行機関を派遣することを約束した。