ロシア偵察機、9月11日にアラスカ付近の防空識別圏侵入

(2022年9月17日)

1999年6月25日、アイスランド付近で、ロシアの軍事演習に参加するロシアの戦略爆撃機TU-95ベアHを護衛する米空軍のF-15イーグル。数年ぶりに大西洋上空に現れたロシアの爆撃機は、かつての巨大な軍隊の崩壊を食い止めようとするモスクワの新たな努力と重なる。この写真は、1999年7月1日木曜日にワシントンで国防総省によって発表された。(AP写真/国防総省写真)

By Bill Gertz – The Washington Times – Monday, September 12, 2022

 米加両国軍は12日、ロシア軍が、2001年に同時多発テロが発生した9月11日、アラスカ付近に2機の偵察機を派遣したことを明らかにした。

 北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、ロシア軍機がアラスカとカナダの防空識別圏(ADIZ)に入ったと短い声明の中で明らかにした。過去にロシア軍は、米国との関係が緊張した際に、ADIZに戦闘機を飛行させて、米軍を牽制したことがある。

 2015年には、ツポレフ95ベア爆撃機2機が7月4日の祝日にカリフォルニア州沿岸から40マイル(約64㌔)以内を飛行し、米軍機が緊急発進した。

 当時の防衛当局によると、ロシア機の搭乗員の1人が「おはよう米国のパイロットたちよ、7月4日の独立記念日に挨拶に来たよ」という内容のメッセージを無線で送ったという。

 サンフランシスコの北、メンドシーノ郡の海岸近くを飛行した爆撃機を、2機のF15戦闘機が追跡した。

 7月4日の独立記念日にロシア軍機が飛行したのはこれが2回目。2012年には2機のベア爆撃機がカリフォルニア州付近のADIZに侵入した。

 NORADは、今回のADIZ侵入をそれほど重要視していない。

 「ロシア機は国際空域に留まり、米国やカナダの領空には入っていない。北米のADIZでの最近のロシアの活動は、脅威とは見なされておらず、挑発的な活動とも見なされていない」

 カナダ空軍のアレクサンドラ・ヘジュドク大佐(NORAD広報担当)は、NATOが迎撃機を派遣してロシア機を追跡し、その地域から護衛したと述べたが、「作戦上の安全を守るため」詳細な説明は避けた。

 NORADによると、ADIZに入った外国軍機は手順に従って監視され、空域から出るまでエスコートされる。過去にNORADは、同様のADIZの飛行について「不安定化につながる可能性がある」と指摘したことがある。

 NORADは、「人工衛星、地上レーダー、空中レーダー、戦闘機からなる重層的な防衛ネットワークを展開させ、航空機を追跡・識別し、適切な行動を指示している。北米と北極圏の主権を守るため、さまざまな対応策を講じる用意がある」としている。

 ADIZは、米国とカナダの海岸から幅200マイル(約320㌔)の区域に設置され、外国航空機の侵入がないか常に監視されている。

 前回、ロシア航空機がADIZに侵入したのは7月初旬で、NORADは、これらの飛行は米国とカナダの防空能力をテストするためだと指摘している。この2機はNORADによってイリューシン38対潜哨戒機であることが確認されている。

 グレン・バンハーク空軍大将は、7月の侵入は、過去に起きたような核搭載爆撃機ではないため、過去のロシア機による侵入ほど挑発的ではないと述べた。

 今回の飛行は、ウクライナでのロシアの軍事行動と、西側がウクライナ軍を強力に支援していることをめぐってロシアと米国、北大西洋条約機構(NATO)との緊張が高まっている中で行われた。

 昨年、2機のイリューシン38が侵入した際、米軍はF22迎撃戦闘機で追跡した。

 バイデン政権は、ロシアのADIZへの侵入について、軍による詳細な情報提供を制限しているようだ。

 ロシアはこれまで、定期的にツポレフ95爆撃機をアラスカとカナダ付近で飛行させている。

 イリューシン38は、偵察や対潜水艦作戦ができる哨戒機である。

 バンハーク氏は7月に記者団に対し、ロシアが戦略的メッセージを送るために「対潜哨戒機を使っていることは間違いない」と述べた。

 バンハーク氏は7月のイリューシン38の飛行について「しかし、ロシア側が思っているようなことはこちら側の領域では起きていない。そのため、ロシア側にとっては飛行を実施しただけになっていると思う」と語った。

米海軍作戦部長のダリル・コードル提督は、2025年11月17日、東京訪問中に選ばれた記者団と会見した。(AP通信/マリ・ヤマグチ撮影)

海軍作戦部長、中東への戦力移動は中国抑止に影響

(2026年08月30日)
8月18日に撮影されたこのヴァントール衛星画像は、ヤゴン礁を捉えたもので、アナリストらは、約9マイル離れたアンテロープ礁における人民解放軍の軍事作戦を支援する可能性のある、中国の早期警戒レーダーの開発を示していると指摘している。(画像提供:衛星画像 ©2026 Vantor)

中国、西沙諸島に新たな軍事基地 米が強く非難

(2026年08月28日)
陸軍が重要な任務にロボットや自律システムを活用する際に、どのような考え方が適切でしょうか?(写真提供:TSViPhoto、Shutterstock経由)

国防総省の「AIファースト」に障壁 専門家が警告

(2026年08月26日)
NASAが提供した映像からのこの画像は、2026年4月6日(月)、アルテミスIIミッションの宇宙飛行士たちが人類史上地球から最も遠い距離に到達した後、オリオン宇宙船の外部カメラから撮影された月の様子を捉えたものです。(NASA提供、AP通信経由)

トランプ氏、宇宙開発で新指針 年間1000機打ち上げ目指す

(2026年08月25日)
2019年10月2日に低速シャッタースピードで撮影され、米空軍が提供したこの画像は、カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地で行われた非武装のミニットマン3大陸間弾道ミサイルの発射実験の様子を示している。スウェーデンのシンクタンクは2024年6月17日(月)、世界の核保有国9カ国は核兵器の近代化を続け、2023年には核抑止力への依存度をさらに高めるだろうと述べた。(JTアームストロング軍曹/米空軍提供、AP通信経由)

国防総省、中露の脅威受け核指針を見直し 抑止力を強化へ

(2026年08月22日)
2019年7月15日、ワシントンD.C.のホワイトハウス南庭で行われた「メイド・イン・アメリカ」展示会で、高高度防衛ミサイル防衛システム(THAAD)が展示された。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

米陸軍司令官「技術革新は戦闘の一部」 ウクライナとイランから教訓

(2026年08月18日)
2025年2月18日、スカボロー礁上空で、中国軍のヘリコプターがフィリピン水産局(BFAR)の航空機に接近飛行している。(AP通信/ジョエル・カルピタン撮影)

中国、南シナ海で支配強化 米国務省が「安定損なう」と異例の非難

(2026年08月16日)
017年12月3日(日)に米空軍が提供したこの写真では、ユタ州ヒル空軍基地の第34遠征戦闘飛行隊に所属する米空軍のF-16ファイティングファルコン(右)とF-35AライトニングIIが、韓国の群山空軍基地で行われた演習「VIGILANT ACE 18」中に滑走路の端に向かってタキシングしている。2017年12月4日(月)、米国と韓国が史上最大規模の合同空軍演習を開始し、24機のステルス戦闘機を含む数百機の航空機が訓練を開始した。(上級空軍兵コルビー・L・ハーディン/米空軍提供写真、AP通信経由)

中国元軍人2人逮捕 在韓米軍基地へのスパイ容疑

(2026年08月15日)
2026年2月12日木曜日、ブリュッセルのNATO本部で、ウクライナ防衛連絡グループの会合開始を待つエルブリッジ・コルビー米国防次官(政策担当)。(AP通信/ゲールト・ヴァンデン・ワインガート撮影)

米国防当局者、中国への「現実主義」政策を提示 静かな外交、抑止力を強化

(2026年08月14日)
2026年7月24日、カリフォルニア州フォート・アーウィンにて、プロジェクト・コンバージェンス・キャップストーン6の一環として、第4歩兵師団第3機甲旅団戦闘団第8歩兵連隊第1大隊ブラボー中隊に所属する兵士たちが、エンドユーザー端末の設置計画を立てている。(米陸軍撮影:ジョナサン・レイエス特技兵、DVIDShub経由)

AIで戦場を一元管理 米陸軍、同盟国と大規模演習

(2026年08月10日)
→その他のニュース