ワシントンの桜、天候不順で満開予測「難しい」

(2023年3月4日)

ワシントンD.C.のジェファーソン記念館は、この日付のない写真で、手前のタイダルベイスンの桜に縁取られています。写真提供:National Cherry Blossom Festival(全米桜祭り)。

By Sean Salai – The Washington Times – Wednesday, March 1, 2023

 ワシントンに桜の花が返ってくる。しかし、今年の開花は天候不順で遅れそうだという。国立公園局の職員は、ワシントンの桜の名所、タイダルベイスンの桜は、昨年と同じ3月22~25日にかけて満開を迎えると予想している。

 しかし、公園局のナショナルモールとメモリアルパークの管理責任者、ジェフ・ラインボールド氏は、気温変化の予想が難しく、開花に影響を及ぼすかどうかを見極めるために専門家らが「気象状況を注視している」と語った。

 ラインボールド氏は記者会見で、ワシントンの今年の冬は「史上3番目に暖かかった」ため、満開を予測するのは「特に難しい」と述べた。

 公園局のサイトによると、満開は、この地域のソメイヨシノの70%が開いた時で、タイダルベイスンのおよそ3750本の桜の「白く膨らんだ花が…雲のように見える」ようになる。

 公園局によると、暖冬のため、桜の木の多くが春が早く来たかのような反応を示し、先月からつぼみが開き始めたという。

 今月、気温が氷点下になる日が続くと、つぼみの内部で水が凍り、落ちてしまう。芽吹いた木々は茶色く変色し、予定より遅れて再び花を咲かせることになる。

 ナショナルモールとメモリアルパークの広報主任、マイク・リッタースト氏は先週、ワシントン・タイムズ紙に、「花びらが出てくる頃に27度(セ氏零下2・8度)以下にまで冷え込めば、花に被害が出る可能性がある。2017年には、約半分の花が失われた」と語った。

 アーボリスト(樹護士)は、他の木よりも10~14日早く芽を出し始める標本木を見て、桜の満開時期を予測する。最初の標本木は、先月初め、昨年より2週間早く咲き始めた。

 ラインボールド氏1日、先週は華氏80度(セ氏約27度)にまで気温が上がる一方で、雪が降り、気温が「大きく変動」したため、最初の標本木の「開花の状態はばらばら」と述べた。

 同氏によると、暖冬のため桜の木は休眠に入ることはなかったという。

 気象学者らは、極渦によって東海岸の気温が氷点下に下がる可能性があると警告しており、公園関係者らは満開時期を把握するために、標本木よりも天気予報に注目しているところだ。

 桜の開花とそれに伴う関連イベントは毎年、ワシントンの住民に春の到来を知らせ、満開時には大勢の花見客が押し寄せる。

 満開時期は毎年天候によって異なるが、環境保護庁(EPA)によると、1世紀以上にわたるデータから割り出したワシントンの桜の平均開花日は4月4日だが、近年は時期が早まり、昨年は3月21日だった。

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