国際


ポーランド 米に対戦車ミサイルの供与要請

(2022年2月19日)
 ポーランド軍が今月初めに、ウクライナ支援のため、米陸軍の対戦車誘導ミサイル「ジャベリン」を至急、提供するよう米政府に要請していたことがワシントン・タイムズが入手した文書から明らかになった。ところが、米陸軍内の手続きの遅れで今のところ供与されたのは一部にとどまっている。
 ポーランド武器調達局のアルツール・クプテル局長は3日、ワルシャワの米大使館防衛協力局のスコット・ウォリス局長への書簡で1000発のジャベリン引き渡しを要請した。クプテル氏は書簡で「至急、必要」であることを強調、第三者への提供の許可を国防総省に求めている。「ウクライナ陸軍への移転」のためだ。 →続き

バイデンのイランへの屈従

(2022年2月16日)
 「思慮」という言葉は、さまざまな意味を持つ。人に不快感を与えないようにする振る舞いばかりではなく、体験に基づく判断を表している。だが現在の国際情勢への米国の対応に照らして見ると、その微妙な違いは消えてなくなる。バイデン大統領の、消滅寸前のイラン核合意をよみがえらせようとする試みは、彼の物乞い的弱腰の姿勢で貫かれた半世紀にわたる高級官僚の立場で行った政治活動と結び付いている。
 国務省は4日、米国がイランの核開発計画に科していた経済制裁を撤回したことを明らかにした。これは、2015年イラン核合意の復活に貢献することを期待しての措置だ。核合意は、当時のオバマ大統領が署名したが、2018年に当時のトランプ大統領が離脱、イスラム政→続き

シリアでISIS指導者を殺害した作戦、アフガニスタンではほぼ不可能

(2022年2月13日)
 それはイスラム過激勢力と闘ってきた米国にとって重要な戦果だった。先週、米国特殊部隊はシリア国境の町で大胆な襲撃作戦を実施し、イスラム国の指導者アブイブラヒム・アルハシミ・アルクレイシを殺害した。その作戦は今のアフガニスタンでやり遂げるのは事実上無理なものだった。
 専門家によれば、今回シリアのイドリブ県で実行したアルクレイシ関連の任務成功は、皮肉なことだが、今も不安定なアフガニスタンで拡大するテロの脅威に米国が対処するのに、何が必要なのかを浮き彫りにした。 →続き

コロナ発生を警告 中国人医師死去2年

(2022年2月12日)
 2019年末に新型コロナウイルスの感染をいち早く警告した中国人医師、李文亮氏が死亡し、7日で2年を迎えた。李氏は当時、インターネットを通じて、初めて新型コロナの危険性を訴えた。中国当局によって、訴えは間違いだったと宣言させられたが、感染者らの治療中に自らも感染し、20年2月7日に死亡した。
 李氏は、湖北省の武漢中央病院の眼科医で、18年前に発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た致死性の高い感染症の発生を最初に警告。19年12月30日に中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」に「SARSの(7件の)症例が華南海鮮市場で見つかり、救急科に隔離されている」と投稿した。 →続き

習氏の中国「再共産化」に暗雲、金融・不動産危機など問題山積

(2022年2月11日)
 中国の習近平国家主席は就任後、経済改革を推進してきたが、中国共産党内からの反発もあり、思うように進んでいない。富裕層への締め付け強化、エネルギー危機、不動産危機など課題は山積、習氏の「再共産主義化」の夢を脅かしている。
 中国は、1980年代から市場経済化と技術革新を推進し、米国と競合する経済大国へとのし上がってきた。しかし、習氏は2013年の国家主席就任後、政権内の汚職撲滅などによる権力固めを進める一方で、それ以前の改革・開放路線からの転換を図ってきた。 →続き

「ジェノサイド五輪」と批判

(2022年2月5日)
 中国は2008年北京五輪で発展する新興国としてのイメージを世界に植え付けることに成功した。22年冬季五輪でも大国・中国のアピールに余念がないが、「ジェノサイド(集団虐殺)五輪」と批判が沸き起こるなど、国際社会からの反発は根強く、選手の逮捕、拘束の可能性まで指摘される「異常事態」となっている。
 人権団体アムネスティ・インターナショナルの中国研究者、アルカン・アカド氏は、「世界は08年北京五輪後の教訓を忘れてはならない。中国政府は人権状況の改善を約束したが、実行されなかった」と指摘、「冬季五輪を単なるスポーツウオッシング(スポーツイベントを利用し、悪評を浄化すること)にさせてはならない」と→続き